「抗がん剤報告書:デキサメタゾン」は平成17年1月21日開催の薬事・食品 ..


デキサメタゾン(商品名:デカドロン/レナデックス)とは人工的に合成された糖質コルチコイドホルモンで、ステロイド系抗炎症薬の一つです。炎症やアレルギー症状を改善する作用や、免疫反応を抑える作用など様々な働きがあります。


抗 が ん 剤 の 副 作 用 の 出 か た に は 個 人 差 が あ っ

がん治療において治療薬としてだけではなく、抗がん剤による吐き気を抑えたり食欲を増進させたりするために使用することもあります。また適応の範囲が広いために臨床実績は行っておりません。

デキサメタゾンの基となっている糖質コルチコイドホルモン(コルチゾール)には様々な作用があり、糖の代謝・タンパク質代謝・脂質代謝・骨の代謝などの反応に関与しています。コルチゾールの主な作用は抗炎症作用・免疫抑制作用・細胞増殖抑制作用・血管収縮作用などがあります。

デキサメタゾンは、その他の多くの疾患および病態の治療に単剤または他剤との併用で使用されています。また、多くのがん ..

ステロイドは副作用が多いのではないか?他のステロイドとは何が違うのか?など疑問をもたれる方も少なくありません。
このページではデキサメタゾンについて主な作用など詳しくご紹介しますので、参考にしていただければと思います。

デキサメタゾンはコルチゾールとほとんど同じような作用があるので内分泌疾患やリウマチなどの自己免疫疾患、気管支喘息などのアレルギー性疾患、白血病などの血液疾患などに使用されます。

薬剤師のためのBasic Evidence(制吐療法) | 日医工株式会社

抗がん剤作用としてはステロイドが白血球に対してアポトーシス(細胞死)を引き起こすため、白血病や悪性リンパ腫などの血液系のがんに使用されます。デキサメタゾン単独で使用することもありますが、ドキソルビシン、ビンクリスチン、ボルテゾミブ、レナリドミドなどの抗がん剤とも一緒に使われます。

デキサメタゾンは効き目が長く強い分、多くの副作用があらわれる可能性があります。場合によっては副作用を抑えるために抗生物質や胃薬などを一緒に使うこともあります。副作用の頻度は調査が行われていないため不明ですが、次のような症例が現れることがあります。

• デキサメタゾンは血糖上昇や不眠、骨量低下等の副作用を有する

デキサメタゾンを含む化学療法は緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで適切と判断される症例についてのみ使用されることとなっています。

がん薬物療法を行う医療者のstate-of-the-art は,最適な治療方針のもとに適切な薬物療法を選択し,安全に,苦痛と後遺症を最小限にしながら,治療強度を維持して最大限の効果を導くことである。各がん種における治療ガイドラインが整備され,Cancer Board も充実してきたことで,適切な薬物療法の選択が容易になされるようになった。さらに各施設内では薬物療法のレジメンを登録制にして管理するようになり,電子カルテの普及による自動計算も導入され,処方に至るまでは一般化され安全性も担保されてきている。しかし,投与後の反応には個体差があり,副作用として出現する苦痛に対してはさらに個別の対応になるため,各種支持療法は熟知しておく必要がある。がん薬物療法によって発現する悪心・嘔吐(chemotherapy-induced nausea and vomiting; CINV)は,催吐の機序が解明され,そこに作用する薬剤が開発された現状においても,患者が苦痛と感じる代表的な副作用であるため,これを適切に制御することは重要な意味をもつ。わが国では,海外のガイドラインを参考に,現状に即したガイドラインを作成し,評価も行なってきた, 。の登場や新たな制吐に関するエビデンスの新出があり,これらを含めた制吐薬適正使用ガイドライン2015 年10 月(第2 版)一部改訂版(ver.2.2)の公開に至った。


[PDF] 2016年04月 『抗癌剤の催吐性リスク分類と制吐療法について』

悪心・嘔吐は,に示すように,上部消化管に優位に存在する5-HT3受容体と第4 脳室のchemoreceptor trigger zone(CTZ)に存在するNK1受容体, ドパミンD2受容体が複合的に刺激され,延髄の嘔吐中枢が興奮することで悪心を感じ,さらに遠心性に臓器の反応が起こることで嘔吐すると考えられている。化学受容体で作用する神経伝達物質としては,セロトニン,サブスタンスP,ドパミンなどが知られており,これらと拮抗する薬剤などが制吐薬として用いられている()。また,発現の状態により以下のような分類があり,各CQ にみるように,機序や背景を考慮した対応が行われている。

抗癌剤治療に伴う副作用のひとつである、吐き気・嘔吐を適切にコントロールするためには、各抗癌剤の催吐性リス

デキサメタゾンは副作用も多い薬ですが臨床ではよく使われ、様々な効果も期待できる薬です。

抗がん剤の影響で腎臓がうまく働かなくなることがあります。腎臓の働きが悪くなると、お薬が体

デキサメタゾンとは、癌だけではなくリウマチや喘息・アレルギーや皮膚疾患など多くの治療で使われる薬です。また様々な作用がある中、抗がん剤の副作用である吐き気止めの作用を強くしたり、血液系のがんに使われることもあるステロイド系抗炎症薬の一つです。

デキサメタゾンエリキシル0.01%「日新」の薬剤情報・副作用

わが国では悪心・嘔吐に対して承認されていない薬剤は背景を着色している。なお,用量は制吐薬として一般的に使用される量を記載した。
*注射薬中の含量はデキサメタゾン3.3 mg/mL,リン酸デキサメタゾンナトリウム4 mg/mL である。
**効果不十分には同用量を追加投与可。

感染症、悪性リンパ腫、皮膚炎、喘息、白血病、関節症、抗がん剤の副作用 ..

がん薬物療法で誘発される悪心・嘔吐の発現頻度は,使用する抗がん薬の催吐性に大きく影響され,その程度を定義する分類は考案されているものの,確立されたものではない。本ガイドラインでは,海外のガイドラインと同様,制吐薬の予防的投与なしで各種抗がん薬投与後24 時間以内に発現する悪心・嘔吐(急性の悪心・嘔吐)の割合(%)に従って定義し,4 つに分類した。

デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液の効果効能・副作用 ..

ニューロキニン1 (NK1) 受容体拮抗薬、5-HT3受容体拮抗薬およびデキサメタゾンの3剤併用療法が推奨されている。グラニセトロン等の第1世代5-HT3受容体拮抗薬と第2世代5-HT3受容体拮抗薬パロノセトロンでは、急性期の嘔吐性事象に対する効果に大きな差はなく、医療経済的な面を考慮すると第1世代5-HT3受容体拮抗薬の使用が許容される7)。現在、本邦においてNK1受容体拮抗薬 + グラニセトロン + デキサメタゾン群に対し、NK1受容体拮抗薬 + パロノセトロン + デキサメタゾン群の多施設共同無作為化比較試験が実施されている。遅発期の嘔吐性事象に対する効果を含め、論文化が待たれるところである。

抗がん剤投与2日目以降の5-HT3拮抗薬の使用は効果が期待できないため推奨しま ..

抗がん薬の種類,投与量,併用抗がん薬により催吐性は異なっており,本ガイドラインではに示すようなリスク分類を行った。参考にした海外のガイドラインのコンセンサスレベルは高く,わが国のインタビューフォームの結果などと一致をみない内容もあるが,国内のエビデンスを重視した作成委員会のコンセンサスのもとで決定した。

抗ウイルス薬の内服薬と炎症を鎮める作用のあるアズノール軟膏が処方されます ..

ほとんどの薬剤は単剤での分類となっているが,アントラサイクリン系抗がん薬とシクロホスファミドは2 剤併用療法の場合にHEC に含めた。多くのがん薬物療法に多剤併用療法が用いられており,原則,最大の催吐性リスクに対する制吐療法が推奨されるが,具体的な対応は第2 章の臓器がん別のレジメン一覧を参考にされたい。

デカドロン錠4mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)

5-HT3受容体拮抗薬およびデキサメタゾンの2剤併用療法が推奨されている。しかしCPT-11等催吐性の高い抗癌剤投与の際には、NK1受容体拮抗薬の追加投与が推奨される。遅発期の嘔吐性事象の予防に対しては、5-HT3受容体拮抗薬もしくはデキサメタゾンの単独使用が併用と同等の効果を有すると示されている。NCCNガイドラインでは、アプレピタントとデキサメタゾンの併用やアプレピタント単剤の有用性が示されており、MASCCガイドラインではパロノセトロンとデキサメタゾンの併用が推奨されている。

抗 が ん 剤 治 療 に は い ろ い ろ な 治 療 法 が あ り ま

注1: 英語表記は本邦未承認。
注 2: 「 ※」は海外のガイドラインには記載がないが,わが国では使用可能な薬剤。
注3: 下線付きの薬剤は30 年以上前に開発された薬剤(アムルビシン,ネダプラチン,ピラルビシンを除く)。 (3)注射抗がん薬における催吐性リスクに応じた制吐薬の選択 がん薬物療法における基本的な制吐薬として,NK1受容体拮抗薬,5-HT3受容体拮抗薬,デキサメタゾンの3 剤があり,これらを催吐性リスクによって使い分けていく(→,,制吐療法アルゴリズム,制吐薬治療のダイアグラム)。最近のQI 調査においては,催吐性リスクに応じた適切な制吐療法をどの程度行っているか,それを確実に行う体制が整備されているかが評価項目となっており,施設全体の取り組みであるという認識が必要である。 5-HT3受容体拮抗薬は,第1 世代,第2 世代と多くの種類があるが, 最大限の制吐効果を得るために最新の高価な薬剤を使っても有効性の優劣が明確でない場合もある。抗がん薬の催吐性リスクだけでなく, どの化学療法レジメンで, どのような制吐レジメンを用いるかで, 第一世代と第二世代の使い分けが示されており(→), 有効性が同等であればより安価な方を選択し適切に制吐療法を行っていくことが推奨される。 がん患者では,抗がん薬以外にも支持療法や併存症に対する治療薬を併用している場合が多いため,薬物相互作用によるそれぞれの薬効の変化にも留意した選択・用量調節が必要である(→)。 (4)経口抗がん薬における催吐性リスク評価と制吐療法 経口抗がん薬における催吐性リスクについては,MASCC/ESMO ガイドライン2016 を参考に作成委員会内でコンセンサスを確認し, それ以外の薬剤については承認申請時のデータ,代表的な臨床試験の報告をもって に示すリスク分類とした。わが国で使用頻度の高いテガフール・ギメラシル・オテラシル(S-1)では,悪心の発現頻度は3~54%,Grade 3/4 は0.2~7.1%,嘔吐の発現頻度は14~28%,Grade 3/4 は1.2~4.3%と報告されており,軽度リスクに分類した。トリフルリジン・チピラシル(TAS-102)は悪心と嘔吐の発現頻度がそれぞれ48%,28%であることから中等度リスクに,アレクチニブは悪心の発現頻度が13%であり軽度リスクに分類した(→)。レンバチニブでは悪心の発現頻度が41%, Grade 3 が2.3%であり, 中等度リスクに分類した。 注1: 英語表記は本邦未承認。
注 2: 「 ※」は海外のガイドラインには記載がないが,わが国では使用可能な薬剤。 (5)制吐療法の評価 現在, 抗がん薬の副作用である悪心・嘔吐の評価方法としては, CTCAE (Common Terminology Criteria for Adverse Event) v4.0-JCOG が用いられているが,これは制吐療法の評価方法ではない(→)。従来のわが国の制吐療法における臨床試験では,悪心・嘔吐が「ない」,「我慢できる」から,「ほとんど食べられない」といったチェック項目を患者に提示して個々の治療効果を示してもらうなどの方法がとられていた。最近の臨床試験では,がん薬物療法施行後0~120 時間の完全制御割合,0~24 時間の完全制御割合(急性),24~120 時間の完全制御割合(遅発性)などが評価項目として用いられている()。しかし,医療者は過小評価の傾向が指摘されており,悪心・嘔吐の予測がどの程度できているかの評価も重要である。また, 患者自身による主観評価にあたる Patient-Reported Outcome (PRO) の重要性も認識されてきており, がん臨床試験における患者の自己評価に基づき, 有害事象評価の正確性と高い精度のグレーディングを追及したツールとしてPRO-CTCAEが公開されてきており(), 日常診療として客観的評価とどのようにして関連づけて評価していくか等に関する検討が必要になるであろう。 1) 佐伯俊昭.制吐薬適正使用ガイドラインに関するアンケート調査.癌と化療.2015; 42: 305-11. 2) 渡部智貴,半田智子,加藤裕久.日本国内の臨床試験に基づく抗がん剤の催吐性リスク分類.癌と化療.2015; 42: 335-41. 3) 有害事象共通用語規準v4.0日本語訳JCOG版(CTCAE v4.0 - JCOG)
(accessed January 18, 2018) 4) Tamura K, Aiba K, Saeki T, et al. Testing the effectiveness of antiemetic guidelines: results of a prospective registry by the CINV Study Group of Japan. Int J Clin Oncol. 2015; 20: 855-65. 5) PRO-CTCAE™ 日本語版.
(accessed January 18, 2018) 6) Yana T, Negoro S, Takada M, et al. PhaseⅡ study of amrubicin in previously untreated patients with extensive-disease small cell lung cancer: West Japan Thoracic Oncology Group(WJTOG)study. Invest New Drugs. 2007; 25: 253-8. 7) Kimura K, Yamada K, Uzuka Y, et al. PhaseⅠ study of N4-behenoyl-1-1-beta-d-arabinofuranosylcytosine and its phaseⅡ study in adult acute leukemia. Current chemotherapy and immunotherapy. Proceedings. 12th International Congress of Chemotherapy, pp 1306-8, 1982. 8) 太田和夫.ネダプラチン(Nedaplatin)について.癌と化療.1996; 23: 79-87. 9) 塚越茂.Pirarubicin(THP-Adriamycin)について.癌と化療.1998; 15: 2819-27. 10) Fujiyama S, Shibata J, Maeda S, et al. Phase I clinical study of a novel lipophilic platinum complex(SM-11355)in patients with hepatocellular carcinoma refractory to cisplatin/lipiodol. Br J Cancer. 2003; 89: 1614-9. 11) 斉藤達雄.Nitrosourea 系新規抗癌剤ACNU{1-(4-Amino-2-methyl-5-pyrimidanyl)methyl-2-(2-chloroethyl)-3-nitrosourea hydrochloride}のPhaseⅠおよびPhaseⅡStudy.癌と化療.1977; 4: 105-18. 12) 正岡徹,他.造血器腫瘍性疾患におけるMCNU の臨床第Ⅱ 相試験.Chemotherapy.1985; 33: 271-8. 13) 木村禧代二.共同研究によるVidesine sulfate の固形腫瘍に対するPhaseⅡStudy.癌と化療.1983; 10: 2036-42. 14) 犬山征夫.ペプレオマイシン.癌と化療.1980; 7: 1498-504. 15) Schlumberger M, Tahara M, Wirth LJ, et al. Lenvatinib versus placebo in radioiode-refractory thyroid cancer. N Engl J Med. 2015 ; 372: 621-30. 16) Seto T, Kiura K, Nishio M, et al. CH5424802(RO5424802)for patients with LK-rearranged advanced non-small-cell lung cancer(AF-001JP study): a single-arm, open-label, phase 1-2 study. Lancet Oncol. 2013; 14: 590-8. 17) Vidula N, Rugo HS. Cycline-dependent linase 4/6 inhibitors for the treatment of breast cancer: a review of preclinical and clinical data. Clin Breast Cancer. 2016; 16: 8-17. 18) Goss G, Tsai CM, Shepherd FA, et al. Osimertinb for pretreated EGFR Thr790Met-positive advanced non-small-cell lung cancer (AURA2): a multicenter, open-label, single-arm, phase 2 study. Lancet Oncol. 2016 ; 17 : 1643-52. 19) Kantarjian HM, Shah NP, Cortes JE, et al. Dasatinib in newly diagnosed chronic-phase chronic myeloid leukemia: 2-year follow-up from a randomized phase 3 trial (DASISION). Blood. 2012; 119: 1123-29 20) Flaherty KT, Robert C, Hersy P, et al. Improved survival with MEK inhibitor in BRAF-mutated melanoma. N Engl J Med. 2012 ; 367: 107-14. 21) Dummer R, Duvic M, Scarisbrick J, et al. Final results of multicenter phase II Study of the purine nucleoside phosphorylase (PNP) inhibitor forodesine in patients with advanced cutaneous t-cell lymphomas (CTCL) (Mydosis fungoides and Sé zary syndrome). Ann of Oncol . 2014 ; 1807-12.

• 中等度またはシスプラチン以外の高度催吐リスク化学療法に対して

デキサメタゾンの単独投与か状況に応じてドパミン受容体拮抗薬の使用が推奨される。さらにロラゼパムやプロトンポンプ阻害薬等制酸薬の併用も検討されるべきである。