売上収益の急減を補うため、出遅れていた欧米での事業展開を急ぐ ..
2023年度に国内で最も売れた医療用医薬品は、MSDの抗PD-1抗体「キイトルーダ」。薬価ベースで前年度比22.5%増の1649億円(IQVIA調べ)を売り上げ、2年ぶりに首位となりました。2位は同社の新型コロナ治療薬「ラゲブリオ」。同薬は22年9月に一般流通を開始し、前年4位の同「ベクルリー」(ギリアド・サイエンシズ)に代わって市場に浸透。1487億円(前年度比116.4%増)を売り上げました。
*製薬企業 売上ランキング 2016年度 国内市場 売上 上位20社
*2016年の国内主要製薬企業27社の総売上高は9兆5,085億円(前期比3.3%減)、総純利益は9,374億円(3.3%増)海外売上高は3兆9,700億円、(前年比9.0%)マイナスで海外売上比率は43.1%で前年より2.9%のマイナスであった。前年まで国内市場の低迷を海外で稼ぎだしていたが、かつてない国内市場の長期収載品の特許切れによる売上ダウン、海外市場は円高の影響による海外売上の低調により、製薬業界は初めてのマイナス成長、過去最低の純利益であった。
海外売上高は国内主要製薬企業27社のうち15社が前年マイナスで、小野薬品、塩野義製薬、大日本住友など一部健闘した企業もあるが、大手製薬企業が軒並みマイナスであったことが製薬業界の低迷の大きな原因である。
武田薬品工業、アステラス製薬は海外売上比率を60%に維持しているが、大塚製薬は一昨年の抗精神病薬「エビリファイ」の米国特許切れの影響を引きずり海外売上比率は40%台にまで落ちてしまった。また、大日本住友製薬は抗精神病薬「ラツーダ」が貢献し、エーザイと順位が入れ替わり5位に、中外製薬は協和発酵キリンと入れ替わり9位にランクを上げた。
2017年度は円高の解消を期待するとともに、武田薬品工業は潰瘍性大腸炎治療剤「エンティビオ」のブロックバスターへ、アステラス製薬は抗がん剤「イクスタンジ」の貢献、第一三共は抗凝固薬「エドキサバン」の今後の大型化に期待したい。
3位は、2.2%増の1455億円を売り上げた小野薬品工業の抗PD-1抗体「オプジーボ」。胃がんや食道がんの1次治療、食道がんの術後補助療法で使用が広がり、新規処方シェアはそれぞれ81%、45%、51%に達しています。
製品売上 *アストラゼネカが売上計上する国/地域における共同販促収入を含む
製薬会社の多くは、米国をプレミアム市場とみなしている。医薬品を販売する製薬会社は、処方薬の費用の50%以上を消費者に払い戻す国の保険制度から利益を得ている。米国では肥満が増加しているため、予測期間を通じて米国が市場をリードすると予想される。
4位はアストラゼネカの抗PD-L1抗体「イミフィンジ」で、薬価ベースで前期比116.0%増の1207億円を売り上げました。22年末に承認を取得した胆道がんと肝細胞がんへの適応拡大が大きく貢献し、急速に売り上げを伸ばしています。アストラゼネカは6位の肺がん治療薬「タグリッソ」(1071億円、3.6%減)も1000億円を超えています。
ジャルディアンスは今年度、世界のSGLT2薬クラスの売上高の30%以上を占めている。 ..
*2016年度の上位31社の世界医薬品売上額は回復の兆しがみられる。2015年の15社から21社が前年度プラスに転じた。
日本国内市場の低迷とは裏腹に世界医薬品市場は世界経済の好調を反映しているようである。但しその背景にはメガファーマの企業買収。ファイザーのメディベーションの買収、シャイアーのバクスアルタの買収、ジョンソン・エンド・ジョンソンのアクテリオンの買収など、ブロックバスターの特許切れの減収を企業買収による売上拡大がみられ、今後もブロックバスターとなるバイオ薬品の開発と企業買収の2本立てでメガファーマの市場拡大が続くものと思われる。
5位は第一三共の抗凝固薬「リクシアナ」(1156億円、9.9%増)。市場での売り上げシェアは47.2%に達しました。
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製薬企業が決算で公表した製品別売上高などをもとに、2023年度の国内売上高が50億円以上の医療用医薬品190品目をランキングしました。トップはMSDの免疫チェックポイント阻害薬「キイトルーダ」で、2年ぶりに首位に返り咲き。2位は同社の新型コロナウイルス感染症治療薬「ラゲブリオ」で、昨年1位だった小野薬品工業の免疫チェックポイント阻害薬「オプジーボ」が3位。アストラゼネカの同「イミフィンジ」は前年から倍増し、1000億円を突破して4位に入りました。
世界初のプロスタグランジン医薬品「プロスタルモンF」を皮切りに、トロンボキサン合成酵素阻害薬「カタクロット」、気管支喘息治療薬「オノン」などの画期的な新薬を相次いで開発してきた。
製品名 売上高(単位:億円) 42 ステラーラ 322 43 ビンダケル 320 44 ロトリガ 318 45 トラゼンタ 310
同社は創業当初からオープンイノベーション(自他問わず柔軟にリソースを活用し、市場機会の拡大を目指す)を実践しており、売上高に占める研究開発費の割合が国内製薬会社の中でトップクラスです。その方針が結実したのが、12年ぶりの自社開発の新薬にして、小野薬品工業を中堅企業から国内トップ10の企業へと躍進させた「オプジーボ(一般名:ニボルマブ)」の誕生です。
◎バビースモは153億円で着地 23年の国内製商品売上高は14.8%減の5580億円となった。
2014年に発売し、今や小野薬品工業の代名詞となった「オプジーボ」は、後にノーベル医学生理学賞を受賞する本庶佑(京都大特別教授)の研究成果から誕生した免疫チェックポイント阻害薬(※仕組みは後述)で、当初はメラノーマ(悪性黒色腫)で適応を受けて発売されましたが、国内外で適応は合計15にまで拡大しています。
[PDF] 2024年3月期決算概要 2025年3月期通期業績予想
国内では競合他社製品の登場や、薬価が高いとして既に3度の再算定を受け、発売当初と比べて76%も下がりましたが、適応拡大による患者数の増加もあり、売上高は約1,300億円にまで増加しました。オプジーボがもたらす潤沢な資金を更なる研究開発に注入し小野薬品工業が得意とするオンコロジー領域の更なる充実を目指しています。
[PDF] 2023 年 9 カ月通期および第 3 四半期業績
*2016年は医療用医薬品売上上位20社中9社が減収、上位10社中では4社が減収となった。2016年度は薬価改定のため、マイナス影響は想定されていたが、新薬を持つ企業の躍進が目立つ、抗凝固薬リクシアナが好調の第一三共が2.4%の伸長、C型肝炎治療薬のハーボニー、ゾバルディが売上ピークのギリアド・サイエシズは71.6%の伸長で5位に。免疫チェックポイント阻害剤オプシーボが薬価再算定前の小野薬品工業は46.7%の伸長で16位に。国内市場トップの座は、武田薬品が長期収載品を武田テバに移管したことにより第一三共が奪取した。
しかしながら国内系企業以上に外資系企業の低迷は続いている。上位20社中外資系企業は9社、そのうち5社がマイナス。
サノフィ、MSD、グラクソ・スミスクライン、ファイザー、ノバルティスのマイナスは国内系企業より大きく、前年19位だったブリストルはマイナス33.2%で23位に後退した。
ジェネリック推奨策にも拘らずジェネリック専業メーカー大手3社(日医工、沢井製薬、東和薬品)はAGが市場シェアを占有することから5%前後の伸長率で前年の10%前後の伸長から大きく後退した。
フォシーガ)と回答した。第2位のエンパグリフロジン(ジャディアンス)は31.4%、第3位のイプラグリフロジンL-プロリン(スーグ…
新薬の開発に重点をおいてきたことから収益率は依然として高く、売上高経常利益率は、現在でも20%を超える水準を保っています(上場製薬企業の平均は14%前後)。
フォシーガ)と回答した。第2位のエンパグリフロジン(ジャディアンス)は30.4%、第3位のイプラグリフロジンL-プロリン(スー…
このほか上位20製品で2桁増となったのは、15位のSGLT2阻害薬「ジャディアンス」(592億円、32.3%増)や16位の抗がん剤「ベージニオ」(580億円、48.0%増)、18位の心不全・高血圧症治療薬「エンレスト」(551億円、96.8%増)など。ジャディアンスは心不全の適応で売り上げを増やしました。今年2月には慢性腎臓病への適応拡大も承認されており、売り上げ拡大に拍車がかかりそうです。エンレストは昨年8月に市場拡大再算定で15%の薬価引き下げを受けたものの、高血圧症の適応で処方を伸ばし、前年度のほぼ倍額を売り上げました。
ダパナットは、2型糖尿病そして慢性心不全の治療薬であるフォシーガ5mgの同等薬です。
一方、トップ20で前年から売り上げを落としたのは、タグリッソ(3.6%減)とバイエル薬品の抗凝固薬「イグザレルト」(774億円、3.6%減)、田辺三菱製薬の乾癬・炎症性腸疾患治療薬「ステラーラ」(653億円、1.3%減)、日本イーライリリーの抗がん剤「サイラムザ」(501億円、2.6%減)の4製品。後発医薬品が参入した武田薬品工業の高血圧症治療薬「アジルバ」や大塚製薬の利尿薬「サムスカ」などはトップ20から姿を消しました。
* フォシーガの売上は 41%増、ロケルマは
集計対象となった190品目のうち、前年度からの伸び率が最も大きかったのは第一三共の抗インフルエンザウイルス薬「イナビル」で、売上高は前年度比17.7倍の159億円。中外製薬の同「タミフル」も前年度比9倍の99億円を売り上げました。23/24シーズンは早期に流行が始まり、患者数も多かったため、治療薬への需要も大きく増加しました。
【3月期通期】小野薬品、売上高5000億円超え 9期連続増収
現在の小野薬品工業を支える医薬品はは、オプジーボのほかにも、糖尿病治療薬「グラクティブ」、糖尿病治療薬「フォシーガ」、関節リウマチ治療薬「オレンシア」などが挙げられます。「フォシーガ」は、糖尿病治療薬として承認を受けた後に慢性心不全と慢性腎臓病(CKD)の適応追加が承認されており、新たな市場開拓で成長が期待されます。
【増収増益】糖尿病や慢性腎臓病の治療薬「フォシーガ」、主力のがん免疫薬「オプジーボ」などの販売が伸び、増収へ。IT(情報技術)関連費用や研究.
キッセイ薬品工業が22年6月に発売した顕微鏡的多発血管炎/多発血管炎性肉芽腫症治療薬「タブネオス」は前年度から5倍。コントロール不十分な患者への処方を拡大させています。武田のADHD治療薬「インチュニブ」は、23年4月に塩野義製薬から日本でのライセンスを買い戻した影響で3.7倍。田辺三菱のALS治療薬「ラジカット」は、同年4月に発売した経口懸濁液が寄与し前年比2.5倍となりました。
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2014年に全世界で発売されたジャーディアンスは、2型糖尿病患者の血糖値をコントロールするために使用される1日1回投与の経口薬である。ジャーディアンスはインボカーナと比較して売上を伸ばしており、腎臓が血液中からグルコースを除去するのを助けることにより、他のSGLT2薬と比較して心血管疾患のリスクが低いことから、患者に好まれている。ジャルディアンスは今年度、世界のSGLT2薬クラスの売上高の30%以上を占めている。ジャーディアンスは、成人の2型糖尿病患者において、血糖値の低下、食事療法、運動療法に使用される処方薬である。同剤は、既知の心血管疾患を有する成人の2型糖尿病患者において、心血管疾患による死亡リスクを低下させる。また、Jardianceは、心臓が全身に十分な血液を送り出せなくなる心不全を有する成人の心血管死や心不全による入院のリスクを低下させます。1型糖尿病患者には使用できません。
* フォシーガの売上は 36%(CER ベースで
一方、売り上げの減少率が最も大きかったのは、武田の高血圧症治療薬「アジルバ」。昨年6月に後発品が参入し、売り上げは53.9%減少しました。持田製薬の抗うつ薬「レクサプロ」(53.0%減)や大塚の利尿薬「サムスカ」(52.4%減)なども後発品の影響で売り上げを落としています。
[PDF] IQVIA 医薬品市場統計-売上データ
リリーの2型糖尿病治療薬「トルリシティ」は、昨年3月から今年4月まで限定出荷を行った影響で、投与患者数が大幅に減少。売り上げは3割減となりました。