フラジール内服錠の透析患者さんへの投与について教えてください。 開く


米国のメトロニダゾール錠(FLAGYL/Pfizer社)の添付文書では、メトロニダゾール注射剤※ をESRD(末期腎障害患者、CLCr=8.1±9.1mL/min)に500mg単回投与した場合、腎機能が正常な患者(CLCr=126±16mL/min)と比較し、メトロニダゾールの薬物動態に顕著な変化は認められなかったが、ヒドロキシメトロニダゾールのCmaxは2倍、メトロニダゾールアセテートのCmaxは5倍高かったと記載されており、ESRD患者においては、メトロニダゾール代謝物が蓄積する可能性があることから、副作用をモニターすることが推奨されています2)


[PDF] 腎機能低下時に最も注意の必要な薬剤投与量一覧 (2017改訂30版)

透析患者に対する投与について、添付文書に減量など投与量調節に関する記載はありません。

なお、メトロニダゾールの注射剤※ において、メトロニダゾール500mgの単回点滴静注直後の血液透析により、投与量の約45%が除去されたとの報告があります(外国人データ)1)

(アモキシシリン)の投与量は1回250mg (8〜12時間毎) など腎機能正常患者 ..

また、米国のメトロニダゾール錠(FLAGYL/Pfizer社)の添付文書では、血液透析を実施している末期腎障害患者に対して、500mg経口または静脈内単回投与した場合、使用する透析膜の種類と透析期間に応じて、血液透析では4~8時間で投与されたメトロニダゾール用量の40%〜65%が除去され、腹膜透析では7.5時間で約10%が除去されたとの記載があります2)

米国のメトロニダゾール錠(FLAGYL/Pfizer社)の添付文書では、メトロニダゾール注射剤※ をESRD(末期腎障害患者、CLCr=8.1±9.1mL/min)に500mg単回投与した場合、腎機能が正常な患者(CLCr=126±16mL/min)と比較し、メトロニダゾールの薬物動態に顕著な変化は認められなかったが、ヒドロキシメトロニダゾールのCmaxは2倍、メトロニダゾールアセテートのCmaxは5倍高かったと記載されており、ESRD患者においては、メトロニダゾール代謝物が蓄積する可能性があることから、副作用をモニターすることが推奨されています2)

透析患者(腎機能障害)と歯科治療について【歯科医療従事者向け】

なお、米国:メトロニダゾール錠(FLAGYL/Pfizer社)の添付文書には、腎機能低下があっても、メトロニダゾールの単回投与では体内動態に変化はないが、尿中でのメトロニダゾール排泄および代謝が遅い末期腎不全患者では、メトロニダゾールの蓄積が顕著にみられるため、メトロニダゾールに関連する有害事象のモニタリングが推奨される1)

透析の患者に抗菌薬を投与したい。下記のうち、腎機能低下で蓄積もあり、透析で最も除去されにくい抗菌薬はどれか。

透析患者に対する投薬ガイドライン 13th Edition ..

ITPに関してはメタ解析でH. pylori除菌治療による血小板増加が有意であることが示されており5)、除菌が強く勧められます。H. pylori 陽性例でも除菌不成功の場合は血小板増加およびその後の維持ができないと報告されています6)。いっぽうH. pylori陰性患者では、除菌薬を投与しても血小板数の増加が見られないことが報告されています6)

H. pylori 除菌後には GERD の発症や症状増悪の可能性が懸念されてきましたが、海外とわが国で微妙にアウトカムが異なります。海外ではいくつかのメタ解析がおこなわれていますが、一定のコンセンサスは得られていません。わが国では、除菌後に胃酸分泌が増加し「一過性に」酸逆流症状の出現や悪化、あるいは逆流性食道炎の増加が見られることが報告されています1)-3)。一方で消化性潰瘍患者に対して除菌しても、逆流性食道炎の発症は増加しないという報告4)や、十二指腸潰瘍を合併している逆流性食道炎の場合には、むしろ逆流性食道炎が改善するという報告5)や、十二指腸潰瘍合併例でなくても、1 年後には GERD 関連の QOLと酸逆流症状は改善するとの報告6)があり、背景にある病態によっては、除菌がGERDを抑制する場合もあります。除菌後のGERDを長期観察した場合もLos Angeles 分類の A,B の軽症者が大多数で、重症化することはほとんどない6), 7)と考えられます。以上から、除菌後GERDの発生増加は除菌治療の妨げにはならないと考えられます。


アモキシシリン・クラブラン酸(amoxicillin/clavulanate acid:

鳥肌胃炎はH. pylori感染による過剰な免疫応答であり、特に若年者に好発する胃炎の一形態です。内視鏡では前庭部から胃角部の小結節隆起として捉えられ、色素撒布にて明瞭となります。隆起の中心には白色陥凹を認め、羽をむしり取った鳥の肌のように見えます。病理学的にはリンパ濾胞の著明な増生が認められます1)。鳥肌胃炎は若年者胃癌や未分化型胃癌や印環細胞癌の発生母地と報告されており2)-4)、除菌が推奨されます。除菌成功により小隆起は経時的に平坦化・消失することが多いです5)が、除菌後の胃癌発生の頻度やリスクファクターについては報告されていません。現時点では正確なfollowの間隔などは明らかではなく、除菌時の年齢、萎縮の程度、胃癌家族歴などを総合的に考慮して症例毎に検討することが望ましい対応と思われます。

わが国で認可されているオーグメンチン® 配合剤はAMPC:CVA=2:1

現在国内で最もよく使用されるEIA法による測定キット「Eプレート栄研H.ピロリ抗体II」(Eプレート)の場合、感染診断のカットオフは10 U/mL以上とされています。しかし、陰性と判断されても抗体価が3 U/mL以上10 U/mL未満のカットオフに近い場合は「陰性高値」とされ、この場合20%弱の感染者が存在することが知られています。そのため、ガイドライン2016年版では、陰性高値者では他の検査で感染の有無を確認すべきであるとされています。このほど日本ヘリコバクター学会から新たに公表された「ピロリ菌血清抗体を加味した効果的な胃がん検診法と除菌を組み合わせた包括的胃がん予防のための推奨指針」1)においても、陰性高値者にはピロリ菌感染例と除菌後例が混在するので、適切なH. pylori感染診断を追加し、陽性の場合は除菌することが推奨されています。

※ アモキシシリンCap 250mg/回を1日3回との併用を考慮, (1回量を減量する ..

栄研のEプレートについで使用される機会が多いのは、同社が同じ抗原から作成したLZテストです1)。LZテストは測定が簡便であるラテックス法を用いて抗体価を測定します。そのほかにもデンカ生研、富士フィルム和光純薬からも血清抗体測定キットが発売されています2, 3)。これまでの報告では、どの方法も実臨床における感染診断の精度は十分と考えられます。しかし、血清抗体測定法はキットによって使用される抗原が違うので、診断精度は測定対象の感染率、胃粘膜萎縮の程度に影響されます。したがってEプレート以外の測定キットを胃がんリスク評価・H. pylori検診に使用する場合には、内視鏡など画像所見も参考にし、慎重に判断することが必要です。

[PDF] 第4回 慢性腎臓病患者と透析患者に対する歯科治療の注意点

腎機能障害患者に対する投与について、添付文書に減量など投与量調節に関する記載はありません。

アモキシシリンのみ 1 回 250~500 mg を 24 時間毎.HD 患者は HD ..

1) 乾正幸, 大和田進, 乾純和ほか. ラテックス免疫比濁法を用いた血清Helicobacter pylori抗体検出キットの判定保留域(陰性高値・陰性低値)の解析. 日本消化器病学会誌 2017:114:1968-1977. 【横断研究】
2) 権頭健太、高橋悠、山道信毅ほか. H. pylori診断におけるH.ピロリ-ラッテクス「生研」及びH.ピロリIgG「」の有用性の検討. 日本消化器がん検診学会雑誌 2017:55:547-553. 【横断研究】
3) 乾正幸, 大和田進, 乾純和ほか. ラテックス免疫比濁法を用いた血清Helicobacter pylori抗体検出キットの実地臨床における有用性の検討-EIA法およびCLEIA法キットとの比較解析-. 日本ヘリコバクター学会誌2017:19:33-42. 【横断研究】

・アモキシシリンならびにアモキシシリン/クラブラン酸の代替薬と ..

便中抗原測定法はキットによって使用されている抗体が認識する抗原が異なるため、PPIの影響もキットによって違います。国内で使用されているキットは2種類に大別できます。カタラーゼ抗原を認識する国産のキットはわかもと製薬が開発したもので、EIA 法のテストメイトピロリ抗原EIA(協和メディックス)と迅速型のイムノクロマト法のテストメイトラピッドピロリ抗原(日本ベクトン・ディッキンソン)があります。一方、Meridian Bioscience社が開発したものは複数の抗原に対するモノクローナル抗体が使用されているとされ、EIA法のHpSA ELISAⅡとイムノクロマト法のイムノカードST HpSA(いずれも富士レビオ)があります。国産のキットについてはPPIの影響が少なく1)、PPI内服中でも除菌判定が可能であったという報告もあります2)。しかし、海外産のキットではPPIの影響についての検討は不十分であり、欧州のキットがPPIの影響が受けると報告されていることから、今のところ保険診療ではPPI内服中の便中抗原測定はみとめられていません。

サワシリン(アモキシシリン水和物), 軽度~中等度低下(CCr:60~30mL/min ..

市販の抗H. pylori抗体を用いた免疫染色ではH. pylori以外のHelicobacterも陽性となることが報告されています1-3)H. pylori以外のHelicobacter属菌は、近年Non-H. pylori Helicobacters (NHPH)と呼ばれており、ヒト胃粘膜にもNHPHの感染がみられます4)。ヒト胃粘膜に感染がみられるNHPH は従来Helicobacter heilmannii-like organism (HHLO)と呼ばれてきたもので、H. suis, H. heilmannii, H. bizzozeronii,H. felis等が知られています4, 5)。HHLOの多くはH. suisです6)。HHLOが典型的な螺旋形態を示す場合はその形態がH. pyloriと異なっているためH. pyloriとの鑑別が可能です4)。螺旋形態を示したHHLOはH. pyloriよりも大型で螺旋が強く、胃粘膜上皮に接着することなく、胃粘膜上皮表面の粘液ゲル内や胃小窩内に観察されます。しかしながら、HHLOはしばしば壁細胞の細胞内分泌細管内に侵入することがあります。細胞内分泌細管内のHHLOや球状体構造を呈したHHLOは形態的にはH. pyloriとの鑑別が困難となります3)H. felisを除き、ヒト胃粘膜からのHHLOの培養法は確立していないため、菌種の同定には胃生検組織を用いた、HHLOのウレアーゼ遺伝子解析が必要となります7)

「H. pylori感染の診断と治療のガイドライン2016改訂版」Q&A

尿を用いる抗体測定検査では、凍結保存後に偽陰性が、タンパク尿がある場合には偽陽性となる場合があります。特にタンパク尿の頻度の高い若年者では注意が必要です。EIA法により尿中抗体測定を行った場合は結果が数値で表されますが、血清抗体のEIA法による測定とは異なり、半定量的試験です。保険診療上も半定量的試験とされており、保険点数も血清抗体と異なっています。したがって尿中抗体測定は感染診断には有用ですが、EIA法による測定であっても、血清抗体のように治療前後の数値の比較による除菌判定には使用できません。

血液透析を実施中の腎不全を有するメディケア受給者26万4968例 ..

ワルファリン内服時にH. pyloriの除菌薬を内服するとワルファリンの抗凝固作用が増強される可能性があります。そのため、適応を十分に検討した上で、安全に注意して行う必要があります。

透析患者への NSAIDs の坐薬、トラマール、トラムセット、弱オピオイドの ..

プロトンポンプ阻害薬(PPI)やクラリスロマイシン(CAM)、メトロニダゾール(MNZ)はワルファリンの代謝酵素を介する薬物間相互作用によって、ワルファリンの代謝をおくらせ、結果としてワルファリンの効果が強まります1)。なお、Vonoprazanとワルファリンの相互作用に関してはデータが不十分です。また、アモキシリン(AMPC)、CAM、MNZは腸内細菌に影響し、それらはビタミンKの産生低下につながり、結果としてワルファリンの効果が増強されます。従って、H. pyloriの除菌薬はワルファリンの抗凝固作用を増強させることとなり、注意が必要です1)。添付文書上では、除菌薬の何れも併用禁忌ではなく併用注意薬であるため2)、慎重投与は可能ですが、基本的には除菌療法の適応とリスクベネフィットバランスを考慮して除菌を行うかを決定すべきと考えます。除菌を行う場合には、十分に患者に説明したうえでICを取得後、INR等でモニターしつつ、慎重に行わざるをえないと考えます。