オーグメンチン(CVA/AMPC)+アモキシシリン(AMPC)
「オグサワ処方」って聞いたことあるでしょうか?
オーグメンチンとサワシリンを併用する処方の略称です。
オーグメンチン®:375mg(250mgアモキシシリン/125mgクラブラン酸)
◆剤型
オーグメンチン:配合錠(125SS、250RS)
サワシリン:錠(250mg)、カプセル(125mg、250mg)、細粒(10%)
◆製造販売元
オーグメンチン:グラクソ・スミスクライン
サワシリン:アステラス製薬
□ アモキシシリン/クラブラン酸(オーグメンチン®)CVA/AMPC
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.重大な副作用11.1.1.ショック、アナフィラキシー(各0.1%未満):不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗、顔面浮腫、眼瞼浮腫等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと〔2.1、8.2、9.1.1参照〕。
11.1.2.アレルギー反応に伴う急性冠症候群(頻度不明)〔2.1、8.2、9.1.1参照〕。11.1.3.薬剤により誘発される胃腸炎症候群(頻度不明):投与から数時間以内の反復性嘔吐を主症状とし、下痢、嗜眠、顔面蒼白、低血圧、腹痛、好中球増加等を伴う、食物蛋白誘発性胃腸炎に類似したアレルギー性胃腸炎(Drug-inducedenterocolitissyndrome)があらわれることがある(主に小児で報告されている)〔2.1、8.2、9.1.1参照〕。
11.1.4.中毒性表皮壊死融解症(ToxicEpidermalNecrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、急性汎発性発疹性膿疱症(各0.1%未満)、多形紅斑、紅皮症(剥脱性皮膚炎)(いずれも頻度不明):発熱、頭痛、関節痛、皮膚紅斑・皮膚水疱や粘膜紅斑・粘膜水疱、膿疱、皮膚緊張感・皮膚灼熱感・皮膚疼痛等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。11.1.5.無顆粒球症、顆粒球減少(いずれも頻度不明)、血小板減少(0.1%未満)〔8.3参照〕。
11.1.6.急性腎障害(0.1%未満)〔8.4、9.2.1参照〕。11.1.7.偽膜性大腸炎、出血性大腸炎(各0.1%未満):偽膜性大腸炎、出血性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある(腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと)。
11.1.8.肝障害:肝炎、黄疸(各0.1%未満)、また、AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇(各0.1~5%未満)等の肝障害があらわれることがある(肝障害は、主に男性と高齢患者で報告されており、また、長期投与と関連する可能性もある(兆候や症状は、通常、本剤投与中又は投与直後に発現するが、投与終了後、数週間発現しない可能性もある)、これらの症状は通常可逆的であるが、重篤になる可能性もあり、極めてまれな状況では死亡例が報告されている)。11.1.9.間質性肺炎、好酸球性肺炎(いずれも頻度不明):咳嗽、呼吸困難、発熱等が認められた場合には、速やかに胸部X線、速やかに胸部CT等の検査を実施すること(間質性肺炎、好酸球性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと)。
11.1.10.無菌性髄膜炎(頻度不明):項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐あるいは意識混濁等を伴う無菌性髄膜炎があらわれることがある。11.2.その他の副作用
1).過敏症:(0.1~5%未満)発疹、(0.1%未満)発熱、蕁麻疹、そう痒、血管神経性浮腫、*血清病様症候群[*:発熱、発疹(蕁麻疹・麻疹様皮疹)、関節痛、浮腫、リンパ節症を特徴とする]、過敏性血管炎。2).血液:(0.1~5%未満)好酸球増多、(0.1%未満)貧血、白血球減少、好中球減少、溶血性貧血。
3).消化器:(0.1~5%未満)悪心、嘔吐、下痢、食欲不振、(頻度不明)*歯牙変色[*:通常歯牙変色は歯磨き又は歯科医による処置によって除去することができる]、黒毛舌、変色便、消化不良。4).菌交代症:(0.1%未満)口内炎、カンジダ症。
5).ビタミン欠乏症:(0.1%未満)ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)。6).中枢神経:(0.1%未満)頭痛、*痙攣[*:腎障害患者において、又は高投与量時に発現することがある]、(頻度不明)浮動性めまい、多動。
7).腎臓:(0.1%未満)結晶尿。8).皮膚:(頻度不明)線状IgA水疱症。
オーグメンチンSR配合錠250にはアモキシシリン250mgとクラブラン酸125mgが2対1の割合で配合されています。
[PDF] 個人輸入アモキシシリン/クラブラン酸配合剤の保健衛生調査
18.1作用機序
AMPCは、合成ペニシリンで、グラム陽性菌、陰性菌の細胞壁合成を阻害し殺菌的な抗菌力を示す。しかし、使用頻度の増大に伴って耐性菌も増加しており、感染症治療上の問題となりつつある。臨床分離菌のβ‐lactam系抗生物質に対する耐性獲得機構のうち、最も一般的なものは、細菌がβ‐lactamaseを産生して薬剤を加水分解する機構である。
CVAはStreptomycesclavuligerusATCC27064から分離・発見されたβ‐lactamase阻害剤で、β‐lactamase(特にpenicillinase)の抗生物質分解作用を不可逆的に阻止する。細胞壁合成阻害による殺菌作用も有するが、CVA自体での抗菌力は弱く、単独では抗菌剤として臨床使用することは困難である。オーグメンチンは、これら両剤の協力作用により相乗的に増大した抗菌作用を発揮する。
即ち、本剤は、β‐lactamase産生耐性菌に対して、CVAがβ‐lactamaseに不可逆的に結合・阻害し、AMPCは失活されず感性菌に対するのと同様に強力な殺菌力を示し、更に有効菌種の拡大された経口用抗生物質である。18.2試験管内抗菌作用・抗菌スペクトル(invitro試験)
本剤は、好気性のグラム陽性菌、陰性菌、嫌気性のグラム陰性菌等の広範囲の各種菌株に対して、優れた抗菌力を示し、特にβ‐lactamase産生耐性菌に対し、AMPC単独に比べ、抗菌力が増強された。現在、耐性菌が増加しているブドウ球菌属をはじめ、グラム陰性の淋菌、大腸菌、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌、更に、ABPC(含む誘導体)・AMPCが無効であるクレブシエラ属、プロテウス・ブルガリス、嫌気性菌(バクテロイデス属等)にも幅広く強い抗菌力を示す。18.3動物感染治療試験
β‐lactamase産生のAMPC耐性菌(大腸菌、肺炎桿菌、プロテウス・ミラビリス、プロテウス・ブルガリス、黄色ブドウ球菌)等によるマウス実験的全身感染症(腹腔内接種)、腎膿瘍(大腸菌接種)、皮下混合感染症(大腸菌、バクテロイデス・フラギリス接種)などの感染防御実験において、本剤はAMPC、CEX、CEZより優れた治療効果を示した。18.4腸内細菌叢ヘの影響
本剤及びAMPCをマウスに、2mg/日、7日間連続投与し、盲腸内クロストリジウム・ディフィシルの菌数を非投与群と比較検討した。その結果、本剤では偽膜性大腸炎の原因とされるクロストリジウム・ディフィシルの増殖が明らかに少ないことが認められている。これは、本剤のクロストリジウム・ディフィシルに対する抗菌力(MIC)が0.01μg/mLであり、AMPCのMIC0.39μg/mLに比べて増強されたために菌の出現が阻止されたものと考えられる。
◆など消化器系の副作用の頻度
オーグメンチン:0.1~5%未満
サワシリン:0.1~5%未満
ペニシリン系の抗生剤(サワシリン®・オーグメンチン®); セファロスポ ..
「アモキシシリン」と「クラブラン酸」の配合剤である『オーグメンチン』や『クラバモックス』は、歯科領域でも使うことができるようになりました8)。
17.1有効性及び安全性に関する試験
17.1.1国内二重盲検比較試験及び一般臨床試験オーグメンチン配合錠250RS(クラブラン酸カリウム・アモキシシリン水和物125・250mg)又は125SS(クラブラン酸カリウム・アモキシシリン水和物62.5・125mg)を投与した二重盲検比較試験(5試験)を含む延べ183施設で実施された臨床試験総計2797例中、効果判定が行われた2538例について評価した成績のうち、承認適応疾患である2297例の概要は次のとおりである。
表1臨床効果及び細菌学的効果--------------------------表開始--------------------------
臨床成績\疾患名浅在性化膿性疾患呼吸器感染症尿路感染症淋疾産婦人科領域感染症耳鼻科領域感染症合計毛嚢炎・せつ・せつ腫症・よう蜂巣炎・リンパ管炎化膿性爪囲炎皮下膿瘍感染性粉瘤慢性気管支炎気管支拡張症(感染時)慢性呼吸器疾患の二次感染咽喉頭炎扁桃炎急性気管支炎腎盂腎炎膀胱炎子宮付属器炎子宮内感染中耳炎
有効例数/効果判定例数有効率(%)99/12082.536/4285.740/4687.0132/16779.042/6366.741/5278.867/7787.0123/13889.184/10381.699/13672.8653/79981.7339/34598.320/2676.938/4879.292/13568.11905/229782.9有効例数/菌検出例数有効率(%)82/9784.517/1894.434/3791.993/11680.227/4461.430/3976.937/4288.1102/10795.327/3381.895/13272.0650/79681.7339/34598.311/1573.330/3293.891/13368.41665/198683.8
有効例数/耐性菌検出例数有効率(%)32/4080.08/988.912/1392.323/3076.75/955.66/1250.016/1794.121/2295.58/8100.041/6464.1234/33769.425/2696.24/4100.06/6100.036/6258.1477/65972.4耐性菌はアモキシシリンのディスク感受性が-、±及びMIC≧50μg/mLとした。ただし、淋菌、インフルエンザ菌についてはMIC≧1.56μg/mLとした。
--------------------------表終了--------------------------一般臨床試験での経口のABPC(含む誘導体)・AMPC前投与無効例に対する有効率は73.2%(60/82例)である。(有効率は“有効と認められるもの”以上を集計した。)
全試験において、1日投与量は375~3000mg(主に1125mg及び1500mgの用量)で、投与期間は1~38日間であった。17.1.2国内二重盲検比較試験
二重盲検比較試験5試験のうち、AMPCを対照薬とした皮膚・軟部組織感染症、慢性呼吸器感染症、急性・慢性化膿性中耳炎、複雑性尿路感染症対象の4試験は、オーグメンチン配合錠250RSを1回1錠、1日3回又は4回(1日投与量1125mg又は1500mg)を5、7又は14日間経口投与する試験である。いずれの試験でも対照薬より優れた成績を示し、本剤の有用性が認められている。
オーグメンチン#アモキシシリン#クラブラン酸#クラブブラン酸カリウム.
アモキシシリンを増やす目的でオーグメンチンを増量すると、クラブラン酸の量も増え、下痢や吐き気などの消化器症状の副作用がでやすくなる可能性があります。
オーグメンチンはアモキシシリンとクラブラン酸のが2対1で配合されていますが、海外と比較するとクラブラン酸の割合が多いといわれています。
◎アモキシシリンの主な代替薬はセファレキシン、マクロライド系抗菌薬、クリンダマイシンである。
◆1日の最大用量
オーグメンチン:アモキシシリン1000mg + クラブラン酸500mg
サワシリン:通常1000mgまで(※市中肺炎や中耳炎・副鼻腔炎などに例外的に高用量で使うこともある)
[PDF] 複合抗生物質製剤 クラブラン酸カリウム・アモキシシリン水和物錠
この組み合わせにより、オーグメンチンは幅広い種類の細菌に対して効果を発揮し、呼吸器感染症をはじめとする様々な感染症の治療に用いられています。
通常成人は、1回1錠、1日3~4回を6~8時間毎に経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。 8
オーグメンチンの有効成分は、アモキシシリン水和物とクラブラン酸カリウムという2つの成分から構成されており、それぞれが異なる役割を果たしています。
アモキシシリン/クラブラン酸は、β-ラクタマーゼ阻害剤配合ペニシリン系抗菌薬で、本邦で
βラクタマーゼは、一部の細菌が産生する酵素で、ペニシリン系抗生物質を分解する働きがあり、クラブラン酸カリウムがこの酵素を阻害することで、アモキシシリンの効果が維持されます。
アモキシシリン(サワシリンやパセトシンなどの成分)とクラブラン酸という2種類の薬の配合剤
オーグメンチンは、広範囲の細菌に対して効果を示す広域抗生物質であり、その抗菌スペクトルの広さは臨床現場で高く評価されています。
【感染症内科医監修】ペニシリン系抗生物質の一覧解説<早見表つき
◆有効成分
オーグメンチン:アモキシシリン + クラブラン酸
サワシリン:アモキシシリン
9.8.1 生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。 ..
以下に、オーグメンチンが効果を示す主な細菌群を示しますが、これらは代表的な例であり、実際にはさらに多くの菌種に対して効果があります。
PCG:ペニシリンG商品名 ペニシリンGカリウム、バイシリン®などAMPC:アモキシシリン商品名 アモキシシリン ..
オーグメンチンは、その広範な抗菌スペクトルと強力な殺菌作用により、様々な感染症の治療に用いられ、特に呼吸器感染症や皮膚軟部組織感染症、尿路感染症などの治療において高い有効性が認められています。
健康成人にオーグメンチン配合錠250RS 1錠を空腹時1回経口
オーグメンチンの最大の特徴は、アモキシシリンとクラブラン酸カリウムの相乗効果にあり、この組み合わせにより、βラクタマーゼ産生菌による耐性化を防ぎつつ、幅広い抗菌スペクトルを維持することが可能となっています。
投与すると、図のように、アモキシシリン(AMPC)、クラブラン
オーグメンチンは経口投与の抗生物質であり、通常、成人には1回375mg(アモキシシリン/クラブラン酸カリウムとして250mg/125mg)を1日3回、または1回750mg(アモキシシリン/クラブラン酸カリウムとして500mg/250mg)を1日2回服用することが推奨されており、感染症の種類や重症度に応じて適切な投与量が決定されます。
アモキシシリン/クラブラン酸 (Amoxicillin / Clavulanate (2:1))
欧米では経口吸収率のよいpenicilin Vが使用できるが、本邦では使用できません。
ペニシリンGの内服薬(バイシリン)をどうしても使用したい場合(例:GAS咽頭炎疑いだが伝染性単核球症がどうしても除外できずアモキシシリンを使いづらい場合)は、胃酸の影響を受けにくい空腹時の投与を検討しましょう。
オーグメンチン配合錠125SS/オーグメンチン配合錠250RS 【グラクソ・スミスクライン】 ..
1. 『オーグメンチン』と『サワシリン』は、どちらも抗生物質「アモキシシリン」の薬
2. 『オーグメンチン』には、「クラブラン酸」が配合されているため、一部の耐性菌にも効果がある
3. 「アモキシシリン」と「クラブラン酸」の比率を調節するために、併用することもある
本剤(オーグメンチン配合錠 125SS、同配合錠 250RS)の高用量を
また、過去にペニシリン系抗生物質やセフェム系抗生物質でアレルギー反応を経験したことがある場合は、オーグメンチンの使用を避けるか慎重に投与する必要があり、アレルギーの程度や交差反応性を考慮して、代替薬の選択や慎重な投与管理が行われることがあります。
ジスロマック、フロモックス、クラビットを効率よく効かせる方法はそれぞれ違います ジスロマックやクラビットは濃度依存性があります。 ..
アルコールはオーグメンチンの効果に直接影響を与えるわけではありませんが、胃腸障害のリスクを高める可能性があるため、服用中はできるだけ控えめにすることが望ましく、特に治療初期や高用量投与時には、アルコール摂取を完全に避けることが推奨される場合もあります。
[PDF] 2.高齢者における抗菌薬の考え方,使い方 経口薬編
また、オーグメンチンの服用により腸内細菌叢のバランスが崩れる可能性があるため、乳酸菌製剤やヨーグルトなどのプロバイオティクス食品を摂取することで腸内環境の維持に努めることが推奨されますが、プロバイオティクス製品の選択や摂取タイミングについては、医師や薬剤師に相談することが望ましいでしょう。