バイアグラが高地肺水腫に効く? 721号 | 公益社団法人日本山岳会


以上の高度は、エベレスト街道だとナムチェバザールに到着する日そしてツクラの坂を登る日に相当します。この高度を初めて越す際には睡眠・休養を十分とるようにしましょう。食事、特に行動中のまめな糖分と水分の摂取は重要です。お酒を飲みすぎたり、下痢を放置するのは危険。脱水やその逆の浮腫を招きやすい。おいしそうな現地食も行きは我慢しましょう。風邪のようなウイルス感染も危険因子です。頻繁な衣服の着脱によって保温を適切にし発汗をコントロールすることも大切。過激な運動も、一方じっとして動かないのも禁物。他人の目を気にせずのんびり着実に歩きましょう。高山病になりやすい体質は一部のひとにはありそうですが、多くの場合は上記に気をつけることで防いだり症状を軽くすることが可能です。海外トレッキングに出かける直前に富士山に1−2回登ってトレーニングしておくのも有効です。
ギンコ(イチョウの葉エキス)が急性高山病予防に効く、という報告があります。米国のHackett らが積極的に薦めています。イチョウの葉に含まれる物質がもつ活性酸素消去作用・血管拡張作用・抗炎症作用が効果をもつのではと言われていますが、きっちりした医学的な証拠はまだ得られていません。少量のアスピリンには「血液を固まりにくくする」効果があります。脳梗塞や心筋梗塞を患った方は長期にわたってこの少量アスピリンを服用するのが一般的です。不整脈があって血栓ができやすいと考えられている方には予防的にのんでいただくこともあります。さて、登山中はどうでしょう。脱水は高所での4大障害のひとつでした。上記の疾患のある方、下肢に静脈瘤が出やすい方、脱水が予想される方などは考慮の余地があるかもしれません。


高山病予防には、ダイアモックス®の服用が有効であることが知られておりますが、さらにシアリスcialisの併用が有効であるとの報告です。

副作用としては、手足の震え、味覚の変化・耳鳴、頻尿等があります。
以前にダイアモックスを服用しアレルギー反応があった方は服用できません。
また、高血圧や心臓病の治療を受けておられる方、てんかんの治療を受けられている方は注意が必要です。

ダイアモックスの内服方法について、高所に4日以上滞在する場合4日間の内服で身体が順応します。それ以上長く内服する必要はありません。ただし、内服している場合であっても山酔いなどの症状が起こる場合は、ダイアモックスを一日1~2錠追加で投与していただくためにスペアで数錠多めにお薬をお持ちいただく方が安心です。1回の旅行でスペアも含めて10錠を1セットとさせていただきます(定期処方7錠・スペア3錠の計10錠)。

高山病に対するバイアグラの効能について、臨床的な実証はなされていないという.

その他、高山病は浮腫を中心とした病態であるため、漢方薬で体内の水分の代謝をよくする(水毒の改善を行う)ことで高山病の予防をサポートする役割があります。ご希望により漢方薬を併用することも可能です。(漢方の処方は保険適応となります)

【3月27日 AFP】(訂正)20年前、「バイアグラ」と呼ばれる小さな青い錠剤が、米国に文化的変革をもたらした。数百万人の高齢男性が再び性行為ができるようになり、かつてはタブー視されていた勃起不全に関する話題が日常の会話に上るようになった。

高山病予防薬 | 医療法人社団謙悠会 北柏ライフタウンクリニック

当院では高山病の予防として『ダイアモックス』というお薬の処方を行っています。国内ではダイアモックスは眼科の緑内障の治療薬として用いられますが、内科領域ではなじみが薄く高山病予防薬としての使用が進んでいません。ダイアモックスは欧米の旅行者にとっては一般的に知られている高山病の予防薬です。なお、ダイアモックスは保険が効かない為、自費診療となります。

シアリスの服用により、標高4,100~4,700m地点で、軽度の高山病様の有害事象が認められています。 対象群に比較し、頭痛の発生頻度が上昇しています。 これらは、登頂日には認められていません。

呼吸器内科・高山病 · 舌下免疫療法 · がん漢方薬 カイジ · ボトックスによるワキ汗治療 ..

血管拡張作用により「顔のほてり」「目の充血」「鼻づまり」などが出る場合がありますが、どれも一時的な症状ですのでご安心ください。
しかし、頭痛、鼻への血流が増えすぎて粘膜が腫れ、鼻づまりや鼻血、稀に消化不良・腹痛・視覚症状を起こす事があります。
安静にして、症状が続くようなら医師にご相談ください。
また、服用する上で注意が必要なのは心血管系障害が挙げられ、心臓疾患や高血圧などの薬と併用すると危険である場合が多いため、医師にご相談ください。

重篤な高山病の発症は、特に極高所を目指す登山家にとって、致命的な危険となりえます。
一般的には、一日あたり300m程度の登山は、重度の高山病の予防になるとされていますが、キリマンジャロやヒマラヤなどでは、 より短時間での極高所の登頂を目指すことになり、推奨される高地順応時間を満たすことは稀です。
このような短期間の登頂は、ダイアモックス(アセタゾラミド)を使用していても、重度の高山病を高率で引き起こします。 実際に、ダイアモックス(アセタゾラミド)を予防的に服用していてもキリマンジャロ登頂では、 80%程度に高山病が発症したとの報告もあります。 さらには、高山病の発症は90%におよび、高地肺浮腫は18%、高地脳浮腫は13%に認めたとの報告もあります。
キリマンジャロでは、1996年から2003年にかけて、14名の登山家が高山病の発症により命を落としたとされています。


血管の修復や再生の効果がある? 高山病にも効果がある? 時差ボケにも効果がある? アルツハイマーを予防できる可能性がある? ..

高度が上がれば空気中の酸素が薄くなります。2,000メートル以上の高所では低酸素による影響が現れます。高山病とは、酸素の不足が身体にもたらす諸症状の総称です。高山病には大きく分けて次の3つがあります。

」 「バイアグラは高山病の予防と治療にも使われる薬品で、朴大統領の201.

この報告では、高地肺浮腫、高地脳浮腫の既往のない者に対するシアリス(タダラフィル)のダイアモックス(アセタゾラミド)への追加投与が、 これら高地肺浮腫、高地脳浮腫のリスクを低減するとしています。
最も差があったのは、高地肺浮腫の発生頻度が、シアリス併用群で低率であったことです。
この結果は、過去に報告された高地肺浮腫の既往がある者(高地に過敏である者)に対する、 シアリスやデキサメサゾンの予防効果と一致しています。 今回の報告は、高地肺浮腫の既往が無い者に対しての効果です。 これにより、既往があろうが、なかろうが、シアリスの高地肺浮腫の予防効果が示されたことになります。
シアリス含むPDE5阻害剤は、cGMPの分解を抑制し、血管を拡張させます。 そのために、低酸素血症による肺血管の収縮を抑制し、肺高血圧症の発症を抑制すると考えます。

高山病予防薬 | トラベルクリニック|東京 品川イーストクリニック

バイアグラの広告は、それまで「インポテンツ」として認識されていたものを、治療可能な疾患「ED」として捉え直すことを目的に制作された。初のテレビCMには、退役軍人で大統領候補になったこともある共和党上院議員のボブ・ドール()氏が起用され、EDに対する自身の不安を視聴者に打ち明けた。この戦略は大当たりした。

バイアグラと聞くとEÐ治療薬として、催淫薬のようなイメージがあるが、単に血流を改善するお薬であり、良い点を利用するのはお勧めと考えられる。

頭痛が最もよく見る症状なのですが、体中どこでも低酸素状態なのでやられる臓器によりどんな症状でも起こりえます。国際的には以下のようにまとめる約束です。
a.急性高山病----新しい高度に到達した際に起こる症状。頭痛、及び以下の症状のうち少なくとも1つを伴う。消化器症状(食欲不振、嘔気、嘔吐)、倦怠感または虚脱感、めまいまたはもうろう感、睡眠障害。2500m の高度に急激に登高すると25%に上記症状が3個以上現れる。3500m の高度ではほとんどの者が上記を経験しうち10%は重症化するとされる。
b.高地脳浮腫----重症急性高山病の最終段階と考えられる。急性高山病患者に精神状態の変化か運動失調を認める場合。急性高山病症状がない時は両者とも認める場合。
c.高地肺水腫----以下のうち少なくとも2つの症状がある。安静時呼吸困難、咳、虚脱感または運動能力低下、胸部圧迫感または充満感。また以下のうち少なくとも2つの徴候がある。少なくとも一肺野でのラ音または笛声音、中心性チアノーゼ、頻呼吸、頻脈。

2016年11月24日1時1分 · 大学の夏山診療所、北アルプスに続々 山小屋で医療学ぶ

2006年から2009年にかけて、5グループ68名の参加希望者があり、55名の参加者は、 参加基準を満たし、51名がこの研究を完遂しております。
51名の参加者中8名に重度の高山病の出現を認めています。 重度の高山病は、シアリスcialis服用群で、有意に発症率が低い事が明らかになりました。
(シアリス服用群4.2%vs対象群25.9%:オッズ比8.05)
最も差が生じたのは、高地肺浮腫の発症で、シアリス服用群で、4.2%であったのに対し、対象群で22.2%に認められています。
重度の高山病と診断された者は、登頂日に症状が増悪しています。登頂から4-5日目、シアリスcialis群で、対象群に比較しても、高山病が増悪しています。

【3月27日 AFP】20年前、「バイアグラ」と呼ばれる小さな青い錠剤が、米国に文化的変革をもたらした。 全文を読む>

早急に下に降ろさなければなりません。下降手段(ヘリコプターなど)を待っている間に手をこまねいていてはいけません。大流量酸素を吸入させ、ガモフバッグなどの携帯型加圧バッグを使用します。脳浮腫にはデキサメサゾン、肺水腫にはニフェジピンが有効です。両者とも劇薬ですので医療関係者が同行するか無線や衛星携帯電話などで連絡できる場合のみに限ります。最近では、バイアグラが高地肺水腫に有効であることが分かってきました。バイアグラは平地でも肺高血圧症の患者さんに投与され肺高血圧改善にとてもよい成績を残しています。これから行われるであろうきちんとした研究報告が待たれます。

ED治療|はたのクリニック(岐阜県可児市)|バイアグラ シアリス

登山参加者の条件として、18歳未満、重度の高山病(高地脳浮腫、高地肺浮腫)の既往、心臓疾患、 シアリスの服用禁忌、ダイアモックス(アセタゾラミド)の服用禁忌である場合、除外しています。
エンドポイントは、重度の高山病(高地肺浮腫、高地脳浮腫)の発症とし、高地肺浮腫の診断は、1991年の国際低酸素血症シンポジウムの診断基準に従い、 高地脳浮腫の診断は、ルイーズ湖で行われたシンポジウムの診断基準に従っているとの事です。
全てのグループに、高山病の診断と治療のトレーニングを受けた内科医を同伴させ、評価しているとのことです。
二次エンドポイントは、高山病の発症で、診断は、ルイーズ湖で行われたシンポジウムの診断基準に従い、2日に一度、高山病かどうか問診票にて評価を行っています。

バイアグラ(=シルデナフィル) 50mg, 常時在庫あり ¥1,650

急性高山病の対策には個人で対処できる部分もありますが、トレッキングツアーの組
者やツアーリーダーの責任となる部分も大きいものです。日程の決定・重症度の判断・進退の決断・パルスオキシメータの準備・医療救援機関との連絡手段の確保・酸素ボンベやガモフバックの携帯・特殊な薬剤の用意などがそれにあたります。信頼できるツアー組織者を選択することはとても大切です。
(2004年6月 日本登山医学会増山茂)

「バイアグラ」・「レビトラ」・「シアリス」などのお薬の処方となります ..

ここでは、シアリスcialis20mgとダイアモックス(アセタゾラミド)125mgを投与しています。
全てのグループは、6日間かけてキリマンジャロの登頂を目指しています。
睡眠、休憩を取る高度は、3,000m、3,800m、4,600m、4,100m、4,700mで、6日目に5,895mの山頂に登頂し、3,200mまで下山する予定です。
シアリスの服薬は、登頂開始3日目に行っています。

(バイアグラ50mg錠、バイアグラ50mgフィルム、シルデナフィル(バイアグラの後発品)50mg) ..

韓国の大統領府でバイアグラを大量購入したのが問題になっているそうです。
ニュースサイトには朴槿恵(パククネ)大統領が今年5月にアフリカを歴訪した際、「(随行職員の)高山病の予防、治療のために購入した」と説明したようです。
なかなか刺激的なニュースです。
高山病にED治療薬であるバイアグラが効くのかということを考える前にまずは高山病について説明しましょう。
そもそも高山病とは高所における酸素濃度低下により引き起こされる病気です。
特に肺や脳などに影響を引き起こします。
軽めの高山病では頭痛、疲労、めまい、吐き気などの症状が起きます。
重症の高山病では肺で低酸素による肺動脈圧の上昇が間質性および肺胞性の肺水腫を引き起こし呼吸困難になります。脳でも同様に脳浮腫(脳のむくみ)により錯乱、意識障害などが生じることがあります。
高山病の治療としては下山する、酸素を吸うなどがありますが内服薬としてはアセタゾラミドが最も有名です。
ダイアモックスという商品名でも知られるこの薬は炭酸脱水素酵素阻害薬であり体の中を酸性側に傾けます。
高山病では過換気になるため体はアルカリ性に傾いているためそれを中和することで症状を改善します。
登山の前日から内服することで高山病予防にも使えます。
その他に、ステロイドやニフェジピンなどの降圧薬の使用も報告があります。
そしてバイアグラやシアリスも高山病に使用されたという報告はあります。
ではバイアグラは本当に高山病に効くのでしょうか?
バイアグラやシアリスは肺血管抵抗を下げる作用があるため肺高血圧症という病気の治療薬としても実際に市販されています。
高山病では低酸素性肺血管収縮(HPV: Hypoxic pulmonary vasoconstriction)という現象により肺高血圧になっています。
つまり肺高血圧の治療という観点からだとバイアグラの使用は理にかなっています。
では文献的考察を加えてみるとどうでしょう?
Pubmedからいくつか文献を調べてみました。
まずは2013年のMeta-analysis of clinical efficacy of sildenafil, a phosphodiesterase type-5 inhibitor on high altitude hypoxia and its complications. という論文では過去の論文を調査してバイアグラの高山病に対する有効性を検討しています。
結果としては確かに数値としては肺高血圧は改善するのですが体の酸素飽和度は改善させないし、高山病の症状も改善させなかったということです。つまり高山病に対するバイアグラの有益性は認められませんでした。
また、Sildenafil citrate for the prevention of high altitude hypoxic pulmonary hypertension: double blind, randomized, placebo-controlled trial. という論文ではバイアグラを使用群の方がプラセボ群よりむしろ高山病の症状が悪くなったと書かれています。
このような論文から考えるとバイアグラで高山病予防や治療というのは一般的ではないと言えます。
普通に考えればアセタゾラミドを選択するべきでしょう。
韓国の大統領の場合、他にも大きな問題がありすぎてついでに叩かれている感もありますが、バイアグラを高山病予防や治療のために購入したというのは若干苦しい気がします。
いずれにせよ今回のニュースで誤解が起きるといけませんのでコラムで取り上げてみました。

バイアグラ錠50mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)

高地肺浮腫は、低酸素によって引き起こされる肺血管の収縮反応により、肺高血圧症が生じるために発症します。
シアリスcialis(タダラフィル)は、フォスフォジエステラーゼ5阻害剤(PDE5阻害剤)であり、 高地肺浮腫の既往がある方などでは、高地肺浮腫のリスクを低減する可能性が指摘されていますが、 シアリス等のPDE5阻害剤の重度の高山病に対する効果は、いまだ、評価されていません。
加えて、ダイアモックス(アセタゾラミド)を高山病予防として使用していても、キリマンジャロ登頂にともなう重篤な高山病の頻度が増加しているとのことです。
そのため、新たな高山病予防薬剤としてシアリスcialisが注目され、高山病予防薬としての効果を、評価されるに至っています。
この研究の目的は、シアリスcialisを、通常の高山病予防薬であるダイアモックス(アセタゾラミド)に追加投与をした場合の、キリマンジャロ登頂に伴う高山病の予防効果を検討されています。