照明基礎用語『等価メラノピック照度』 | 光の知識 | ヒカリイク


照度
明るい所で色を識別する細胞(錐体細胞)が感じる明るさを表す。


メラトニン分泌抑制率の推定.照明学会誌,94(2),pp.124-134


等価メラノピック照度

メラトニン(睡眠を促すホルモン)の分泌を抑える 働きを持ち、体内リズムの司令塔を担う細胞(ipRGC)が感じる明るさを表す。

すなわち、等価メラノピック照度とは「体内リズムへの影響を考慮した上で表 現される明るさ」であると言える。 具体的には、等価メラノピック照度が高いほどipRGCによってメラトニンの分 泌が抑制されるため、覚醒や集中を促す光となる。低ければ、メラトニンが分泌されるため、「睡眠」や「リ ラックス」につながる光となる。

メラトニン」が、夕方~夜に増えてくるからです。しかし、夜にブルーライトを見ると、脳が「今は昼だ」と勘違いして、メラトニン ..

起床する前にどの程度の照度の光にさらされたかによって、睡眠障害(※3)を起こす度合いが変わる。ある実験では、高齢者を対象に就寝中の照度を測定し、その結果とアンケートに基づいて睡眠の質が判定された。起床2時間前の120分間の照度の積算値により4つのグループに分けると、最も照度が高いグループは最も低いグループに比べて約1.6 倍も睡眠障害を起こしやすいという結果が出ている(参考論文3)。

起床前は主に朝の日光が寝室の窓から入ってくるため、遮光カーテンなどで起床前の光をさえぎるなど、寝室に光が入らないようにすることも大切である。

私たちの体内リズムは、「朝明るくなり、夜には暗くなる」という1日の光の変化に同調する。現代では、太陽の出ている日中も、日が沈んだ夜間も、屋内の人工照明のもとで過ごすことが多いため、日中は光不足、夜間は光を過剰に浴びている傾向にある。 体内リズムが乱れると、不眠などの睡眠障害に加え、高血圧や糖尿病など多くの病 気を引き起こす原因になるとされている。健康のための光を考えると、体内リズムへの影響を表す等価メラノピック照度は大いに参考になるはずだ。

等価メラノピック照度をコントロールする上で重要なのは、光の色すなわち色温 度だ。 1800~12000Kという色温度の範囲を持つLED照明で、色温度ごとの等価メラノピック照度を比較すると、1800Kでは5000Kの0.3倍、12000Kでは5000Kの1.5倍と全体では約5倍の違いがあり、色温度が大きく左右することがわかる。 同じ照度でも、色温度が高い(青に近い)光は等価メラノピック照度を確保しやすく、色温度が低い(赤に近い)と確保しづらいことがわかる。

[PDF] 睡眠前の照明環境が睡眠時の体温とエネルギー代謝に影響を及ぼす


それでは、健やかな体内リズムを光でサポートするべく、実際の照明計画に等価メラノピック照度を取り入れてみたい。

2014年に提唱*された「光の量」を表す単位。従来の照度とは異なり、 2002年に発見された新しい光受容体(内因性光感受性網膜神経節細胞、ipRGC)の感度を考慮し、体内リズム(サーカディアンリズム) に影響する明るさを定量的に捉えることができる。

⼈⼯照明は⽩熱電球、蛍光灯を経て現在はLED照明が普及するようになり ..

夜間の明るい照明、特にブルーライトへの露光は、“がんのリスク”を増加させることが研究で示されている。夜間の照明は、睡眠を調整し、がんを抑制するメラトニンの生成を抑制してしまうのだ。これらの影響から身を守るためには、夜間はブルーライトが含まれない照明を使用し、暗い部屋で寝るように心掛け、朝の散歩で日光を浴びることが重要である。

昼間に十分な日光を浴びることは健康にとって重要だが、リラックスして眠る時間帯となると話は別である。夜間の明るい照明はメラトニンの生成を抑制し、がんのリスクを増加させる可能性があるのだ。


[PDF] 良好な睡眠環境を導く汎用型携帯型有機 EL 照明の開発

いくつかの研究によれば、夜間の明るい照明、特にブルーライトは前立腺、大腸、特に乳がんのリスクを増加させることがわかっている。イエール大学がんセンター 国際がん疫学研究センターの助教授であるヨン・ジュ博士によれば、「夜間の明るい照明は、睡眠を調整し、抗腫瘍効果をもつホルモンのメラトニンの体内生成を抑制し、それによって乳がんのリスクを増加させる可能性がある」という。

光が目を直撃した結果、メラトニンが抑制されてしまい寝つきが悪くなります。 LED照明の活用法

本記事では、寝室の電気は消したほうが良いのか、睡眠と光の関係についてご紹介します。加えて、寝室の照明の設置ポイントや寝る前のおすすめ習慣など、快眠のためのポイントも解説しています。寝つきが悪いのは寝室の灯りのせいかも?と思われている方は、ぜひ参考にしてください。

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日中の光不足を防ぐためには、高いメラノピック照度が求められる。WELL 認証では体内リズムを整える目安として、作業面から18インチ(約45cm)の 高さにおいて、等価メラノピック照度で275EMLを少なくとも4時間(遅くとも正午までに開始)確保することが推奨されている。2) 前述の通り、高色温度の光は等価メラノピック照度を効率よく確保できるため、必ずしも高い照度は必要とされない。調色機能を上手に活用すれば、適切な等価メラノピック照度を確保できる。

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ですが、灯りをつけているとどうしてもよく眠れない、スッキリ起きられないという場合は、寝室のライティングが合っていない可能性があります。また、照明の他にも、寝具に要因があるかもしれません。

太陽光に含まれるほか、近年普及しているLED照明やパソコン、テレビ、スマートフォン ..

人工衛星から撮影された夜の地球の写真をつなぎ合わせると、光によって世界地図が浮かび上がってきます。夜の光は私たちが安心して生活を送るためには欠かせません。しかし、最近の研究で、明るい夜がヒトの概日時計や睡眠に悪影響を及ぼしていることが指摘されています。私たちの研究室では、健康で人間に優しい光環境をデザインするために、光がヒトの生体に及ぼす影響を明らかにしています。

ブルーライトは、パソコンや電子書籍、LED照明などからも出ています。

夜間の明るい照明ががんリスクを増加させる背後にある理由は、メラトニンの抑制にある。そもそもメラトニンとは何か?メラトニンは、脳の松果体で生成されるホルモンであり、主に暗闇に反応して夜間に分泌される。このホルモンはサーカディアンリズムを調整し、1日の中での睡眠や覚醒などのサイクルをサポートし、がんの発生を抑制する。しかし、特に440~495ナノメートルのブルーライト(自然な日中の光と似た波長)は、メラトニンの抑制を引き起こしやすいため、LEDの普及により夜間の照明の影響が増したのである。

さらに、太陽光に近い人工照明の選択やブルーライトの調整も考慮するべきでしょう。 ..

これらに対処するためには、夜間はできるだけブルーライトが含まれない照明を使用し、真っ暗な部屋で眠り、毎朝1時間外に出て日光を浴びることが有効だ。遮光カーテンやブラインドを使用するのもおすすめだ。また、アミノ酸の一種、トリプトファンが豊富な食品(肉、豆腐、卵など)やビタミンDを摂取することで、メラトニンの生成を促進することができる。

ブルーライト(青色光)の正しい理解のために | LED照明ナビ

夜間に強い光を浴びると睡眠に重要なメラトニンの分泌が抑制されてしまう。そのため就寝時刻の3時間前からは照度10lx以下、就寝してからはできるだけ暗い1lx以下が推奨されている(昼光6500Kの場合。参考論文2)。

メラトニン分泌の抑制は、波長が480nm付近の青色の光の影響を強く受けるため、色温度が高いほど抑制されやすい。その影響を調べるため、目の位置での鉛直面照度100lxで1800Kと5000Kの光を19時から22時30分まで浴びた。結果は、5000Kのほうが唾液中のメラトニンの分泌開始時刻が60分遅くなり、メラトニンの分泌量が約25%低下していた(※2)。

夕方以降は徐々に色温度と照度を下げ、自然と眠りにつきやすくなるようにしたい。

「人に優しいウェルネス照明」の開発について | ニュースリリース

人には、体内時計があります。ただ、体内時計は24時間ではなく25時間で1周といわれています。1日が24時間ですから、1時間の差があります。この1時間のズレを調節してくれるのが強めの光です。朝に強い光を浴びない、夜に明るい場所にいる…ということが続くと、1日の周期と自分の体内リズムにどんどんズレが生じてしまい、睡眠がうまくとれなくなってしまいます。

夜の高照度光は,睡眠に重要なメラトニンホルモンの分泌を抑えます(文献1)。 ..

概日時計とは体内時計の一種で、その中枢は脳の視床下部に存在し、約1日の周期で時間を刻んでいます。この概日時計は、地球の自転に伴って生じる明暗サイクルに体を同調させる役割もあります。目から入った光は明るさや色の知覚とは異なる経路(図左の点線)で脳の概日時計に伝わります。私たちの研究では夜にだけ分泌されるメラトニンと呼ばれるホルモンが、光によって抑制されるという特徴を使って、光の影響を調べています(図右)。

有機EL光では、睡眠を促すホルモン「メラトニン」の分泌が正常になり、睡眠時のエネルギー消費量が減少、体の内部温度が低くなることが分かった。

そのため、寝室の照明が明るすぎる場合は、照度を落とすようにしましょう。また、朝にはカーテンを開けて少しの間でも日の光を浴びるようにします。部屋の方角によって朝日を浴びにくい場合もあるかもしれませんが、可能であれば朝に強い光を浴びることが好ましいです。

照明「CERAPHIC(セラフィック)」を活用し,人に優しいウェルネス照明の開発を目的とした実証実験を開始する(ニュースリリース) ..

人は眠くなるときに、メラトニンと呼ばれるホルモンが分泌されます。メラトニンの量が増えると眠気を覚え、少なくなると覚醒します。メラトニンには、暗いと分泌され、明るくなると少なくなる特徴があります。つまり、寝室が明るいとメラトニンの分泌に影響するのです。

人間の生体リズムを整える照明 | ブログ | 日亜化学工業株式会社

夜の光の影響は誰でも同じでしょうか?大人と子どもで夜の光の影響をメラトニンで調べてみました。驚いたことに子どもは大人の2倍も光の影響を受けていることがわかりました。コンビニくらいの明るさの光で実験をしてみたら、子どもはほぼ完全にメラトニンの分泌が抑えられていました。最近では、の中で、人工照明の影響を調べるために、あえて人工照明の無い中でキャンプ生活を送る子どもたちの概日時計について調べています。