更年期障害罹患者数の正確な統計はいまだないが、対象年齢となるいわゆる更年期 ..
北米更年期学会の2015年のエビデンスに基づくポジションペーパーでは、更年期の血管運動症状の治療について、いくつかの異なる非ホルモン療法の選択肢を検討した。学会は、SSRIとSNRIの両方が生理的更年期症状(加齢によるもの)および外科的更年期症状(外科手術後)を大幅に緩和すると結論づけた。SSRIではパロキセチン(パキシル:10〜25mg/日)、エスシタロプラム(レクサプロ:10〜20mg/日)、シタロプラム(セレクサ:10〜20mg/日)が最も症状を軽減し、SNRIではベンラファキシン(イフェクサー:37.5〜150mg/日)とデスベンラファキシン(プリスティック:100〜150mg/日)が有意に作用したと述べている。SSRIは初期の副作用(特に吐き気とめまい)が少ないが、タモキシフェンの代謝を損なうことが指摘された。このため、乳癌の既往がある女性にはベンラファキシンが好まれた。
また、甲状腺機能低下症や更年期障害などのホルモンバランスが崩れる病気や一部の ..
2015年のSRでは、27〜78歳の女性3490名を対象に、血管運動症状に対するSSRIとSNRIの有効性を評価した。(「ほてり」回数は0〜50回/週)活動性がん患者、ホルモン療法、抗うつ薬、精神作用のある薬剤を内服している人は除外されている。ベンファラキシンがSNRIの第一選択で、効果発現が最も早く、(1週間までに単独で41%減、プラセボに対して26%減、P
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更年期チェック!汗、ほてり、痛み、息切れなどがありますか? サムネイル
レクサプロの添付文章(薬の説明書)では、QT延長に注意するように記載されています。
女性のライフステージは、おおまかに思春期(10~18歳ころ)、性成熟期(18~45歳ころ)、更年期(45~55歳ころ)、老年期に分けられ、それぞれで起こりやすい病気があります(図1)1-3)。そのため、思春期から老年期まで、継続的に産婦人科での心身のケアが必要とされます。
初めての月経(初経)の後は、子宮や卵巣の成熟に伴い、エストロゲンの分泌量が増加し、妊娠や出産に向けての準備が整っていきます。このため、思春期(10~18歳ころ)では卵巣の機能が完成するまで、月経不順や無月経、月経困難症などの月経関連症状が多く認められます。最近では、月経前症候群(PMS)や月経前不快気分障害(PMDD)の認知度も高まってきました。
性成熟期(18~45歳ころ)は、エストロゲンの分泌量が多くなり、妊娠・出産を意識する世代です。思春期と同様に月経関連症状が多くみられますが、子宮内膜症や卵巣嚢腫、子宮頸がんなどの器質的疾患も認められます。
更年期(45~55歳ころ)はエストロゲンの分泌量が急激に減少するため、体内のホルモンバランスが激変し、心身ともに体調を崩しやすい世代です。血管運動神経症状、身体症状、精神症状など、多岐にわたる症状がみられます。症状には個人差があり、その程度も軽症から重症までさまざまですが、日常生活に支障がある場合は「更年期障害」とよばれます。
老年期ではエストロゲンの分泌が乏しくなり、老人性膣炎や骨盤臓器脱など婦人科関連の症状がみられるほか、骨粗鬆症や動脈硬化などの疾患なども多く認められます。
更年期症状に抗うつ薬「SSRI」服用で骨折リスク1.76倍 | 健康百科
更年期障害は、閉経数年前から「エストロゲンの分泌が減少」することにより起こります。
月経が半年から1年こなくなったら閉経だと判断していいと思います。
現在日本人の平均閉経年齢は51歳(※)ですが、その前後10年間を更年期といいます。
実際にはホルモン採血後判断しますが、エストロゲンが十分出ていても更年期障害の症状が出ることは多くあります。
更年期障害の症状は、エストロゲン低下によりますが、エストロゲンを加えても症状はよくなりません。
漢方・向精神薬・ビタミン注射・ナチュラルホルモンなどで対応していきます。
思春期では、月経不順や無月経、月経困難症などの月経関連症状が多く認められます。多くの方は初経後2年ほど経過してから月経痛が強くなりますが、月経をストレスと感じさせないようケアしていくことが大切です。しかし、「月経痛で登校できない」ことを主訴に婦人科を受診する方の中には、学校に馴染めない、いじめがある、受験が控えているなど、別の要因が隠れていることがあるため、意識して背景を探る必要があります(図2)。
無月経の場合は、背景に摂食障害が存在することがあるため、必ず体重の増減がないかを確認します。思春期はスポーツを活発に行っている世代であり、利用可能エネルギーが不足することにより無月経になり、骨粗鬆症予備群となっていることもあります。「女性アスリートのヘルスケアに関する管理指針」4)などを参照しながら、どのような学校生活を送っているか把握することが大切です。
そのほか、入学試験などのために月経を移動させる必要があり婦人科を受診される方もいます。また、最近積極的な勧奨が再開されたヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの接種も重要です。症例数としては少ないものの、月経がはじまったことをきっかけに性別の違和感を持つ方もいるため、精神科との連携も必要です。
思春期の患者さんは、母親に連れられて来院されることが多くあります。その結果、問診に対してもご本人に代わって母親が答えてしまい、なかなか直接話を聴けないことが少なくありません。
診察の部屋を変更するなど、ご本人から直接聴き取りができるよう工夫して、本当に困っていることや治療に対する希望など、ご本人の気持ちや考えを聴いたうえで治療することが重要です。
更年期障害があります(表3)4)。子宮内膜症は、慢性的に下腹部痛や骨盤痛 ..
月経前に身体的・精神的変調を来す女性の存在は、婦人科領域において古くから知られており、1931年に「月経前緊張症」として論文発表され1)、1953年には英国のDaltonらによって、エストロゲンとプロゲステロンの変動により月経前に特徴的な症状を繰り返す状態を「月経前症候群(PMS)」として命名されました2)。
精神科領域では、1987年のDSM-ⅢにおいてPMSの重症型で精神症状が強い症例を「黄体後期不快気分障害(LLPDD)」と定義され、1994年のDSM-Ⅳでは特定不能のうつ病性障害の1つとして「月経前不快気分障害(PMDD)」という疾患概念が規定されました。そして2013 年の DSM-5では、PMDDは抑うつ障害群のカテゴリーに分類され、大うつ病性障害とは独立したうつ病の1つとして定義されました3, 4)。
米国産婦人科学会では、多岐にわたるPMS症状の中から仕事や対人関係への影響が前面に出ている状態をPMDDとし、PMSの特殊型と捉えていることから、独自の診断基準は策定されていません(図1)4)。PMSは様々な精神的・身体的症状を包含する症候群で、PMDDは主に精神症状を主体としたうつ病の一種として捉えられています。
抗うつ剤といわれると強いお薬のように感じてしまう方も少なくなく、副作用についての心構えがないと、怖くなってしまってお薬を続けられなくなってしまうこともあります。
更年期障害 · 特発性正常圧水頭症 · 関節リウマチ · つらい貧血・疲労感・褐色尿 · 片頭痛.
―要約-
Q.
SSRIとSNRIは更年期の血管運動性障害の治療に有効か?
A.
SSRIとSNRIはどちらも更年期の血管運動症状を緩和するのに有効である。(推奨度A)
2つのクラスの薬物を直接比較した研究はない。SNRIはより多くの有害作用と関連している。SSRIはタモキシフェンの代謝を阻害する可能性があるため、乳がんの女性にはベンラファキシン(イフェクサー)が好まれる。
更年期うつのつらい症状から開放されつつあるので嬉しいです。 投稿者 匿名さん
性成熟期でも思春期と同様に月経関連症状が最も多くみられます。PMDDはささいな症状も含めるとほとんどの女性が感じており、そのうち社会生活困難を伴うPMSの頻度は5.4%、PMDDの頻度は1.2%と報告されています(欧米では2~4%)5)。PMSの治療として、「産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編2020」5)では第1 選択治療にはカウンセリング・生活指導(症状日記、規則正しい生活と睡眠、アルコール制限)、エクササイズ・運動療法など、また低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬も推奨されています(各推奨レベルB、図3)。精神症状が主体の場合は選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)が推奨レベルBとして記載されていますが、産婦人科では処方に至らないことも多いため、精神症状が強い場合には精神科や心療内科への紹介を考慮します(推奨レベルC)。就労している方も多い中、月経前~月経中にかけて月の半分にわたり不調を感じる状態は、なかなか周囲の理解を得られにくく、休職を余儀なくされる方もいるため(図4)、産婦人科医が「かかりつけ」となり、月経のストレスを克服できるようにしていきたいと考えています。
また、子宮頸がん検診が推奨されている世代でもあり、パートナーとの関係で性感染症の治療やピルの処方が必要になることもあります。最近では、「プレコンセプションケア」の認知度も高まってきました。プレコンセプションケアとは、女性が妊娠する前から、改めて自身の健康意識を高めることと定義されており、婦人科における健康診断も行っていきたいと考えています。また、不妊症や不育症の治療で頻回な通院を行っても妊娠に至らず、不安やあせり、精神的なダメージを受けている女性も少なくないため、精神的なケアが求められます。さらに、周産期に至った場合はなお一層の精神的なケアが必要です。
性成熟期の患者さんの特徴としては、インターネットなどで心配ごとについて調べて相談に来られることが多くあります。特に、PMS、PMDDが疑われる方は精神科の受診歴がある方も少なくないため、精神科と連携して治療を行っていくことが重要であり、患者さんにもそのように伝えています。
レクサプロ通販の購入ページ|うつ病・うつ状態、社会不安障害の治療に有効成分エスシタロプラム。効果・服用法・副作用などの情報を掲載。
レクサプロの副作用で最も多いのは、胃腸症状になります。承認時の臨床試験では、
「心気症など」の健康相談。更年期からの自律神経の乱れ、心気症、強迫性障害があります。心療内科から、レクサプロを処方され飲み始めました。
セウ氏らは今回、1998年1月~2010年12月にSSRI、胃薬の「H2ブロッカー」、同じく胃薬の「PPI」のいずれかによる治療を始めた精神障害のない40~64歳の女性について調べた。SSRIを処方されたのは13万7,031人、H2ブロッカーもしくはPPIを処方されたのは23万6,294人。処方されたSSRIはパロキセチンのほか、セルトラリン(日本での商品名「ジェイゾロフト」)、エスシタロプラム(同「レクサプロ」)、フルボキサミン(同「ルボックス」「デプロメール」)などだった。
レクサプロ錠10mg(一般名:エスシタロプラムシュウ酸塩錠) ..
更年期はほとんどの人に少なからず症状が出現します。更年期障害を主訴に直接婦人科を受診される方もいますが、身体的な症状で他の診療科を受診されたものの(例えば、動悸で循環器内科、めまいで耳鼻科など)異常が認められず、婦人科を紹介されて受診する方もいます。また、この世代は生活習慣病にも注意が必要なため、内科との連携も必要です。
「産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編2020」5)では、更年期障害の診断に際しては、明らかな器質的疾患の存在を否定したうえで、特に甲状腺疾患とうつ病には注意をはらう必要があるとされています(各推奨レベルB)。そのうえで、更年期障害への対応として、受容と共感を表出しながら患者さんの訴えを傾聴することが重要であると記載されています(推奨レベルB、図5)。治療法は多岐にわたりますが、主な症状がホットフラッシュ、発汗、不眠などの場合はホルモン補充療法(HRT)(推奨レベルB)が、不定愁訴の場合は漢方療法など(推奨レベルC)が推奨されています。それぞれの治療法のメリットとデメリットを説明したうえで、患者さんとよく相談しながら治療方針を決定します。
更年期の精神症状に対する薬物療法としては、うつ症状を伴う更年期障害にはHRTを用いるとされています(推奨レベルB、図6)。精神症状が重い場合は向精神薬の使用、うつ状態に対してはSSRIやセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)などの抗うつ薬を用いることが推奨されています(各推奨レベルC)。しかし、これらの処方は産婦人科では難しいことも多いため、希死念慮のある場合や双極性障害が疑われる場合などは、精神科などの専門医に紹介します(推奨レベルA)。希死念慮の確認は躊躇するかもしれませんが、明確に「死にたくなるようなことがありますか?」と訊いたほうがよいと感じています。
更年期障害の診療では、産婦人科と内科、精神科・心療内科との連携が非常に重要であり、各科の専門性を活かしつつ、どのように連携を図っていくかが課題です(図7)。この世代の女性は家庭でも職場でも大きな役割を担っていることが多く、「更年期とは認めたくない」、「仕事をしっかりこなしたい」と思いながらも、心身の不調で期待通りの成果が得られないジレンマに陥りがちです。患者さんの話をしっかり聴き、「なんとか更年期を乗り切りましょう」と声掛けをしながら、ご本人が納得できる治療法を提案することが一番の解決策ではないかと考えています。
・レクサプロ 10mg/日 夕食後、1週間以上の間隔をあけて増量20mg/日まで.
PMSの診断では症状のほかに、症状の発現時期も重要となります。PMSの症状は、排卵が終わって月経に至るまでの期間(黄体期)、特に黄体期の後半となる月経前5~7日に出現することが多く、月経開始までの数日間以上持続し、月経開始後数日以内に症状が軽快・消失します(図2)4)。なお、症状の出現時期には個人差があり、月経が始まってもしばらく症状が続く方や、月経開始後に症状が強くなる方もいます。
月経は痛みを伴ううえ、月経前からPMSの症状を意識していると、1ヵ月の半分以上は月経にとらわれてしまうことになります。そのため、産婦人科医は、いかに月経を不快に感じずに過ごせるかを意識しながら診療する必要があります。
○レクサプロ錠*(10mg) 1回1錠 1日1回 夕食後 [エスシタロプラムシュウ酸塩]
一方、SSRIを含む抗うつ薬は精神障害患者において、骨折する危険性を高める可能性が指摘されている。ただし、精神障害自体が抗うつ薬とは別に骨折の危険性を上昇させるとの説もあり、精神障害のない人で抗うつ薬の使用が骨折リスクを上げるかどうかは分かっていなかった。
レクサプロ錠20mg(持田製薬株式会社)| 処方薬 | お薬検索
老年期でも、夫婦生活に関することや骨盤臓器脱など女性の悩みは継続して存在します(図8)。さらに年齢を重ねると、骨粗鬆症による骨折のために日常生活動作(ADL)に影響が生じたり、生活習慣病なども多く認められるようになります。
老年期の患者さんは、介護をしている家族と一緒に来院される方もおり、患者さんのADLに合わせた治療選択が求められます。人生100年時代を迎え、産婦人科としても「いかに健康寿命を延ばすか」が課題です。老年期を見越して、「かかりつけ」としての診療を続けていただきたいと考えています。
レクサプロ錠20mg(持田製薬株式会社)のお薬情報です。主 ..
職場における女性の健康管理の観点からも、PMS/PMDDは大きな問題です。生理休暇という言葉が浸透し、月経時の痛みはある程度理解されていますが、月経以外の時期に女性がPMS/PMDDで悩んでいることについて認知が進んでいるとはいえません。PMS/PMDDの症状は対処が難しく、月経痛よりも持続期間が長いことから、月経痛よりもPMS/PMDDが働く女性を悩ませている可能性があります。
2018年に報告された「働く女性の健康推進に関する実態調査」9)では、女性特有の健康課題や症状によって女性従業員の52%が「職場で困った経験がある」、管理者の34%が「対処に困った経験がある」と回答しており、女性従業員では「月経関連の症状や疾病(月経不順・月経痛など)」が72%、「PMS等」が43%であったのに対して、管理者では「メンタルヘルス」が56%と最も多く、一方で「PMS等」は18%であったことから、PMSが認識されておらず、働く女性と管理者の間でギャップがあることがわかります。