相談室2:グレープフルーツ以外に注意すべきかんきつ類:日経DI


一方、イスラエルのヘブライ大学ハダッサ医科大学のGorinstein氏らは、冠動脈バイパス手術を受けた43~71歳の高脂血症患者72人を対象にした30日間のプラセボ対照試験の結果、グレープフルーツとザボンを交配してできたスウィーティーの新鮮なジュースを毎日100mlまたは200ml飲むと、LDLコレステロールが低下したと報告している。


におけるシトクロムP450 (CYP) 3A4やP糖タンパク質 (MDR1) を阻害することで ..

2013年、ハーバード公衆衛生大学院の村木氏らは、米国の医療従事者約350万人を対象にした前向き調査の結果、グレープフルーツのほか、ブルーベリー、ブドウ・レーズン、リンゴ・ナシ、バナナを週3回摂取することと、2型糖尿病に罹患するリスクの有意な低下が関連していたことがわかったことを報告した。ちなみに、果物ジュースをよく飲むことは2型糖尿病リスクの上昇と関連していたという。果物がジュースに加工される時点で、食物繊維が減ってしまうことが影響しているのではないかと筆者は考察している。

さて、フェキソフェナジンの吸収量はグレープフルーツジュースで飲むことにより半分程度にまで減少することが報告されています。困ったことに、リンゴジュースやオレンジジュースでも同様です。フェキソフェナジンの吸収がジュースに含まれるバイオフラボノイド、フラノクマリン類、メトキシフラボン類などによって阻害されることに因ります。フェキソフェナジンは、水で飲むのが無難です。

通常はCYP阻害薬(マクロライド等)の投与を中止して濃度が低下 ..

高齢化の進展と、それに呼応してのメディアでの健康情報の増加などから、イチョウ葉も衆目を集めているようです。イチョウ葉は、日本では健康食品に分類されますが、ドイツやフランスなど一部の国では医薬品として扱われているものです。期待される効果としては、記憶改善、脳機能障害の改善、そして末梢循環障害の改善です。その効果の程を見てみますと、1997年にLe Barsらが、軽度から重度のアルツハイマー症または脳血管性痴呆症の患者309名に対し、規格基準品であるEGb761を一日120mg、52週間投与した治験では、患者の認知力を測定するADAS-Cogスコア(70点満点)が、プラセボ群(偽薬群)に対してEGb761投与群で1.4ポイント改善し、患者の行動指数を表すGERRIスコアが0.14ポイント向上したと報告されています。

こうしたグレープフルーツと薬の相互作用は、長いものでは3~7日間も持続するという報告もある。相互作用の可能性がある薬を内服している間は、グレープフルーツの摂取は控えた方がいいだろう。

別表4 CYP の関与する基質,阻害薬,誘導薬の代表例(特に高齢者での使用が想定され注意 ..

一方、相互作用では、①チアジド系利尿薬での血圧の上昇(代謝阻害)②トラゾドン(レスリン)での昏睡状態(GABA 性シナプス増加,CYP3A4 阻害)③ワルファリンの抗血液凝固作用の増強(協力作用)④アスピリンでの前房出血(協力作用)⑤ジゴキシンでの血中ジゴキシン濃度の上昇(原因不明)などが報告されています。
<「食品・サプリメントと医薬品との相互作用」内田信也・山田静雄より>

花粉症などによるアレルギー性鼻炎や湿疹の治療に使用されるフェキソフェナジンは、CYP3A4による代謝ではなく、このトランスポーターOATPを通じて吸収される薬の1つだ。トランスポーターが抑制されると、結果として血液中に入る薬の量が少なくなり、薬が効かなくなる可能性があるというわけだ。

本剤は、CYP2C8/9、CYP1A1/2、3A4及び2C19に対する阻害を示すため、これらの CYP 分子種 ..

なお、イチョウ葉エキスには、各種テルペノイド・フラボノイドの他、有害物質のギンコール酸などが含まれています。ギンコール酸は接触皮膚炎やアレルギーを起こす成分であり、ドイツで製造されている前出のEGb761などでは5ppm以下に抑えられています。また、有効成分の組成も、抽出方法の違いから、国内産のものとは多少の相違が考えられます。
以上、安心して摂れるイチョウ葉の選定に関しては、いくつかの視点からの検討が必要なようです。

原因としては、グレープフルーツに含まれるフラノクマリン類がこれらの薬の分解を抑制し、降圧作用が増強される機序が知られています。 ちなみに、果肉の赤いルビータイプよりも、ホワイトタイプの方がフラノクマリン類の含有量が多いようです。ジュースも果肉も避けていただくのがよろしいようです。