これまで見てきたように、ザガーロは高い発毛効果を期待することができます。
【図1】日本人健康成人男性に本剤1~20mg を単回経口投与したときの血清中デュタステリド濃度推移
(平均値+標準偏差、n=6)
[PDF] 5α-還元酵素Ⅱ型阻害薬 男性型脱毛症用薬 フィナステリド錠
米国人男性の男性型脱毛症患者にデュタステリド0.05~2.5mgを1日1回24週間反復経口投与したとき、投与後24週の平均血清中薬物濃度は0.1及び0.5mg投与群でそれぞれ1.51±0.96及び30.69±13.90ng/mLであった。消失は非線形であり、血清中デュタステリド濃度が低い場合、高濃度域と比べて速やかに消失した(以下の図を参照)。デュタステリド0.1及び0.5mgを24週間反復投与したとき、血清中薬物濃度はそれぞれ最終投与後12及び20週時で定量下限(0.1ng/mL)未満であった(外国人データ)。前立腺肥大症患者にデュタステリド0.5mgを1日1回6ヵ月間反復経口投与したとき、投与後6ヵ月の血清中薬物濃度は44.82±17.91ng/mLであった。また、であった。
【図2】米国人男性の男性型脱毛症患者に本剤を24 週間反復経口投与したときの血清中デュタステリド濃度推移
(平均値+標準偏差、n=34~47)
健康成人にフィナステリド 0.2mg 及び 1mg を 1 日 1 回 17 日間反復経口投与した時、いず
論文の要旨:
この研究の目的は、デュタステリドまたはフィナステリド内服により、血中テストステロン値、血中ジヒドロテストステロン値、精子形成がどのように影響を受けるかを検証することです。
研究の方法は、多施設共同で行われた無作為化二重盲検の比較試験で、平均35歳の健常者99名を対象としたものです。これらの方は無作為に、デュタステリド1日0.5mg内服群(33名)、フィナステリド1日5mg内服群(34名)、偽薬(プラセボ、有効成分の入っていないもの)内服群(32名)に割り付けられました。一年間薬剤を内服し、内服開始26週目と52週目および治療終了後24週目に、血中テストステロン値およびジヒドロテストステロン値の測定し、精液検査を実施しました。
結果は、次のようになりました。デュタステリド内服群、フィナステリド内服群では偽薬内服群と比較して、血中のジヒドロテストロン濃度が有意に低下していました。デュタステリドでは94%、フィナステリドでは73%低下していました。また、血中のテストステロン濃度は一時的に上昇していました。精液所見の変化についてですが、デュタステリドおよびフィナステリド内服群では、26週目では有意に総精子数が低下していました(それぞれ、-28.6%および -34.3%)。しかしながら、52週目では、投与前と比較して有意な差がなくなっていました(それぞれ、-24.9%および-16.2%でしたが有意差なしです)。また、投与終了後24週目でも総精子数の変化は投与前と比較して有意な差はありませんでした(それぞれ-23.3%および-6.2%)。内服52週目では、精液量はデュタステリド群では有意に減少していました(それぞれ-29.7%および-14.5%)。精子濃度は減少傾向にあるものの有意な変化はありませんでした(それぞれ-13.2%および-7.4%)。また、デュタステリドおよびフィナステリド投与群では、研究期間を通じて精子運動率が有意に低下しており、6%から12%の低下を認めていました。精子の形態については有意な変化を認めませんでした。
結論として、5α-還元酵素阻害薬であるデュタステリドとフィナステリド内服により血中のジヒドロテストステロンは低下する一方で、精液所見の悪化は一時的であり、薬剤中止後に改善する、としています。
この研究では、前立腺肥大症治療で使う通常の用量のデュタステリドとフィナステリド内服により、男性ホルモンの変化と精液所見の変化をみています。この研究も健常者を対象としていますが、精子数が一時的に軽度の低下をきたしたものの、内服継続中に回復し、中止後も元の値を維持していました。一時的に低下したとしても、もとの総精子数が平均で200x106個でしたので、35%低下したとしても基準値(総精子数は39x106個以上がよい)におさまりますので問題にはなりにくいです。一方で精子運動率はどちらの薬剤でも内服中および薬剤中止後24週経過した後でも低下したままでした。治療開始前の精子運動率が平均61%から67%とこちらも良好でしたので、今回の研究で示された12%の低下が起きても基準値(精子運動率は42%以上がよい)におさまりますので、あまり問題になる変化とは言えないようです。以上から、この研究では健常者で精液所見がもともととてもよい方であれば、デュタステリドやフィナステリドを通常量内服しても精液所見が基準値を下回るような悪化は起きにくいという結論になるでしょう。
デュタステリドの添付文書でも全体として精液所見に有意な悪影響がないと記載があります。しかしながら、記載されたデュタステリド1日0.5mg投与27例中2例において、投与52週で精子数が90%低下したこと、投与中止後24週目には改善したとあります。したがって、少なくともデュタステリド(あるいはフィナステリド)内服中で精液所見に異常を認めた場合は中止を検討する必要があると考えられます。
今回ご紹介した論文では男性機能についても検討しています。勃起不全や射精障害は3から6%に発生していますが、偽薬投与群と差はありませんでした。しかしながら、5α-還元酵素阻害薬で起きた勃起不全が薬剤中止後も遷延する場合があることも報告されています(La Torre A et al., Pharmacopsychiatry 2016)。男性機能障害についてもよく理解した上での治療が必要です。
次回は、男性不妊症でフィナステリドを内服していた場合についての論文を紹介いたします。
[PDF] フィナステリド錠 0.2mg「TCK」 フィナステリド錠 1mg「TCK」
プロペシアは日本の現代医療において最もAGAに対して効果のある治療薬の1つとされ、「フィナステリド」を主成分とする内服薬(飲み薬)です。AGAの原因となるジヒドロテストステロン(DHT)の生成を抑制してヘアサイクルを正常化させることで、AGAによる抜け毛の増加や薄毛の進行を抑制する効果が期待出来る薬です。
プロペシアは男性型脱毛症に効果のある医薬品ですが、服用してから効果が持続する期間はどのくらいなのかが気になる方も多いのではないでしょうか。
[PDF] フィナステリド錠 0.2mg「NIG」 フィナステリド錠 1mg「NIG」
薬の効果持続時間は、体内で薬が分解・排出されるスピードを表す半減期と密接に関連しています。
はじめに、プロペシアの半減期の意味や血中濃度の変化、最高血中濃度到達時間、年齢や体質による影響などを分かりやすく解説します。
[PDF] 《フィナステリド錠》 5α-還元酵素Ⅱ型阻害薬 男性型脱毛症用薬
このプロペシア(フィナステリド)がAGAに対してどのようなメカニズムでアプローチし効果を発揮するのか、また副作用はどのような症状があるのかを詳しく説明していきます。
血漿中濃度並びに AUC、Cmax 等のパラメータは、被験者の選択、体
プロペシアの主成分であるフィナステリドの半減期は約5〜6時間です。この比較的短い半減期にもかかわらず、プロペシアは1日1回の服用で効果を発揮します。
還元酵素II型阻害薬 フィナステリド(プロペシア 錠0.2 mg
プロペシアを服用すると血中濃度はゆっくりと上昇し、ピークに達した後に徐々に低下していきます。この血中濃度の変化は、薬剤の吸収、分布、代謝、排泄の過程を反映しています。
[PDF] フィナステリド錠0.2mg「SKI」 フィナステリド錠1mg「SKI」
服用後、フィナステリドは消化管からすばやく吸収されます。空腹時に服用した場合、約1〜2時間で最高血中濃度に達します。その後、血中濃度は少しずつ低下しますが、24時間後でも一定の濃度を保っています。
肥大症患者へのフィナステリド投与により血清PSA濃度が約50%低下した。8)したがって、
プロペシアの最高血中濃度到達時間は、服用条件によって変わります。
プロペシア錠1mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)
食事と一緒に服用すると、最高血中濃度到達時間が遅れるケースがあります。これは、食事により胃内容物の排出が遅くなり、薬剤の吸収速度が下がるためです。
で推移したが、血中のテストステロン及びジヒドロテストステロン濃度に影響がみられていな
フィナステリドの作用が血中濃度の変動に対して比較的安定しているため、最高血中濃度到達時間が遅れても、プロペシアの効果に大きな影響はありません。
量 1錠中 フィナステリド 0.2mg含有 1 錠中 フィナステリド 1mg 含有 ..
日本人健康成人に本剤1~20mg を単回経口投与したときの血清中デュタステリドの濃度推移を【図1】に、薬物動態パラメータを【表2】に示す。最高血清中濃度到達時間(T)は投与後2.0~2.3 時間であり、みかけの分布容積(Vd/F)は232~298L であった。最高血清中濃度(C)は投与量増加の割合で増加した。また、終末相の消失半減期(T)は89~174 時間であり、消失は非線形であった。
さらに半減期と言って血中で薄くなるのにかかる時間もデュタステリドのほうが長いですので、血中濃度が高く.
プロペシアの血中濃度は、年齢や体質によって変わります。特に、高齢者や肝機能に問題がある方では、薬物の代謝や排泄が遅くなる場合があります。
フィナステリド0.2mg 0.5mg1mg1.3mgの効果を比較
また、プロペシアは主に肝臓で代謝されるため、肝機能に問題がある場合は血中濃度が上がります。
フィナステリド | 病気から選ぶ | 実績多数の【はなふさ皮膚科へ】
このような個人差を考慮し、年齢や体質に応じて用量を決めます。副作用のリスクを最小限に抑えつつ最大限の効果を得るためには、医師の指示に従って服用することが大切です。
(フィナステリドとして1mg)空腹時単回経口投与(クロスオーバー法)し、血漿中フ
プロペシアの効果持続時間は、その半減期と血中濃度の変化から把握できます。
フィナステリド(プロペシア)の効果はいつから? 副作用まで医師が解説
なお、本ページでは「プロペシア(フィナステリド)」と並列して名前を記載していますが、これらの名称には明確な違いがあります。「プロペシア」は薬の商品の名称であり、「フィナステリド」は薬の有効成分の名称です。
フィナステリドの効果と副作用 | ユナイテッドクリニック広島院
ここでは、1日1回の服用で十分な効果が得られる理由や服用タイミングの影響、効果の発現期間や長期服用のメリットとデメリットについて詳細に解説します。
フィナステリドの血清半減期は6〜8時間と短い一方で、デュタステリドの血清半減期は3〜5週間と長いことが知られています。
血中濃度半減期は、薬物の体内での滞留時間を示す指標ですが、必ずしも薬効の持続時間と一致するわけではありません。プロペシアの場合、血中濃度半減期は約5〜6時間ですが、その効果は24時間以上続きます。
プロペシア錠は、服用してから半減期(血中の有効成分濃度が半分になる時間)になるまで約6~8時間。
半減期が短くても効果が24時間続く理由は、フィナステリドの作用の仕組みによるものです。
健康男性にフィナステリド 0.2 mg および 1 mg を経
フィナステリドは5α還元酵素と結合し、その活性を抑えます。この酵素阻害効果は血中濃度が下がった後も続くため、1日1回の服用で十分な効果が得られます。
1.2 〜 1.4 時間(Tmax)で最高濃度(Cmax)に達し,
プロペシアの服用タイミングについては、朝か夜かで効果に明らかな差はありません。ただし、生活リズムに合わせて、毎日同じ時間の服用を推奨しています。