クラリスロマイシン100 mg/日)をそのまま継続します。 (続く)維持療法:咳喘息・アトピー咳嗽・副鼻腔気管支症候群10 へ
⑩経口ステロイドは吸入ステロイドより早く効くので喘息の発作では使用するのが良いでしょう。これに対して、喘息と同様に喘鳴(ゼーゼー)をおこしてくるRSウイルスの細気管支炎はステロイドもβ刺激薬も効果はなく、酸素の吸入と点滴が良い治療法でしょう。
咳が止まらない、と言って受診される人は少なくありませんし、また ..
以上のことから言えることは、気管支喘息の方が新型コロナウイルス感染症に罹患しても、重症化しやすいということはありませんが、日常の吸入治療を怠り、喘息のコントロールが悪い状態にあると入院のリスクが高まり、また、新型コロナウイルス感染症に対する吸入ステロイド薬の悪影響も乏しいため、基本的な感染対策(3密の回避、マスク、手指消毒)を行いながら、毎日の吸入治療を継続していくことが最も重要である、ということではないでしょうか。
①コントロール良好にみえても(症状が表にでていなくても)その中には実際には「EIA」(運動誘発性喘息)が40%くらいみられます。「EIA」は、普段は喘息の症状が出ませんが、運動しますと咳や呼吸困難や喘鳴(ゼイゼイ)が出るのが特徴です。
気管支炎|ひがしまつど小児科 松戸市 東松戸駅 予防接種 乳幼児健診
⑧オマリズマブ(ゾレア)は、春に増悪する重症の気管支喘息の患者さんに効果が高いと言えます。
④スパイロメーターで呼吸機能を測りましょう。気管支喘息のお子さんで、自覚症状が無くてもスパイロメーターで呼吸機能が低下している方がいます。ですので症状が無くても呼吸機能のチェックは重要です。症状が無くても気管支喘息の炎症は体の中で続いているのです。
小児の気管支喘息発作にクラリスロマイシンは有効か? [アメリカ編]
しかしながら、原因をいろいろ探してもよくわからない、いろいろな治療をしてもよくならないという難治性の慢性咳嗽が存在し、その割合は20~40%ともいわれます。そういう難治性の咳では、時に咳の感受性亢進が関係していることがわかってきました。
最初は何らかの原因によって咳が誘発されていたとしても、咳を繰り返すことで非特異的に咳の感受性が亢進してしまうといった機序が考えられています。もともとの咳の原因は治った後も、いったん咳の感受性が亢進してしまうと、それが一人歩きしてずっと咳をしている、ということになります。たとえば胃食道逆流症も、逆流している人の全員が咳をするわけではなく、咳の感受性が亢進しやすい人が慢性的な咳につながっていくことがわかってきました。後鼻漏の場合も後鼻漏の人が全て咳をするわけではなく、後鼻漏が咳受容体を刺激すると、感受性の高い人が咳をし始めその咳が慢性化していきます。喘息でも咳が出やすい人と出にくい人がいます。咳の出始めは些細な風邪かもしれませんし、花粉症や喉頭アレルギーかもしれませんが、咳が長引くかどうかは体質的に咳の感受性が亢進しやすい人と亢進しにくい人がいるからだと考えられるようになってきました。
咳の感受性亢進によって慢性咳嗽になると治療も厄介で、モルヒネが必要になることもあります。また、神経因性疼痛やてんかんに使用されるガバペンチンが効くこともあります。難治例においては咳の原因に対する治療だけでなく、亢進した咳嗽反射に対する治療も重要です。また、咳喘息や喘息でない慢性咳嗽においても、長期間の咳によって気道の好中球性・好酸球性炎症、気道のリモデリング、呼吸機能の低下が出現することが報告されています。興味深いことに、これらの非喘息性慢性咳嗽に対しても吸入ステロイド薬に一定の効果が報告されています。
特異的治療では、胃食道逆流があればプロトンポンプ阻害薬を使い、花粉症があれば抗ヒスタミン薬を使いますが、それだけでは治りきらない場合、最近は麦門冬湯や半夏厚朴湯などの漢方薬が使われることがあります。漢方薬の場合、体質や症状に合わせて投与しないと効果がありません。たとえば痰が切れにくく激しい咳が頻発するときには麦門冬湯、喉のあたりがかゆいときは半夏厚朴湯、タバコを吸っていて痰がからむときは清肺湯、水様性の鼻水がずっと出るときは小青竜湯といった具合に使い分けます。
なかなか咳が止まらない人には、今まで医師から冷たくあしらわれたりして医療不信に陥っている人が少なくありません。治療には医師や薬剤師さんと患者さんとの良好な関係が大切です。咳で困っている人がいたら、咳の症状を聞くだけでなく、「咳は大変ですね」と患者さんの辛さをやさしく受け止めてあげることが、長引く患者さんを診るうえでとても大事なことだと考えています。
②呼気NOの値が20以下ですと、吸入ステロイド薬だけでは気管支喘息は良くならないので、他の薬も必要になります。
咳喘息(せきぜんそく) | 葛西よこやま内科・呼吸器内科クリニック
薬の副作用としての咳も、慢性咳嗽の原因として考慮する必要があります。原因となる薬剤は高血圧治療薬が多く、その代表的な薬剤がアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬です。ACE阻害薬による咳は典型的な乾性咳嗽で、咽頭のかゆみや引っかかれる感じを伴うことがあります。咳は最初の服用から数時間以内に起こることが多いですが、ときに数カ月経過してから出現することもあります。長期間内服している人でも咳が出現した場合には一度服用を中止します。通常は服用中止後1~4週間で軽快しますが、なかには中止後3カ月以上かかることもあり、注意深く診断する必要があります。
ACE阻害薬による咳の頻度は報告によって0.7~53%と幅広いのですが、欧米人に比べてアジア人ではその頻度が高いことが知られています。咳が出現するメカニズムとして、本来ACEにより分解される咳嗽誘発前駆物質であるブラジキニンやサブスタンスP、あるいはブラジキニンにより刺激されたプロスタグランジンが肺や上気道に蓄積し、咳を誘発することが考えられています。
最近、ACE阻害薬の副作用の出方はその人の体質(遺伝子型)で決まっていることがわかってきました。ACEは血圧の調節に関与する酵素で、その遺伝子にはII型、ID型、DD型という3つの型があります。その中で、遺伝子型IIの人はACEレベルがもっとも低く、ACE阻害薬の副作用の影響が出やすいと考えられています。日本の研究でも、高血圧や心不全でACE阻害薬内服中の患者さんにおいて、遺伝子型Ⅱの患者さんに咳の副作用が高頻度に出現していることが報告されています。
他の薬剤では、βブロッカーの使用で気道が攣縮し、慢性咳嗽の原因となる場合があります。
GERDで食道下端部に存在する迷走神経が刺激され、中枢を介して反射性に気道に分布する迷走神経を刺激することで起こり、下部食道括約筋の一過性弛緩によると考えられています。昼間に座位で生じやすい。酸逆流量は少なく、食道症状を伴いにくい。
GERDに伴う乾性咳嗽の治療は、作用が強力なプロトンポンプ阻害薬が第一選択となります。食道症状は数日で改善することが多いですが、咳の改善には2~3カ月を要することがあります。
慢性咳嗽と閉塞性睡眠時無呼吸との関連も報告されています。そのメカニズムとして、経横隔膜圧(横隔膜機能の評価方法の1つ)上昇による胃食道逆流、扁桃腫大さらに上下気道の好中球性炎症、咽喉頭咳嗽反射の亢進などの関与が推測されています。アメリカでの報告によると、慢性咳嗽を主訴に受診した患者さんの44%に閉塞性睡眠時無呼吸が認められたとされます。
咳ぜんそくの治療 気管支喘息と同じように、通常の風邪薬や抗生物質、咳止めは効きません。 咳に対しては気管支拡張剤の吸入が有効です。
百日咳は百日咳菌の感染により長期間咳が続きますが、咳喘息と異なり息を吸うときに独特の狭窄音が聞こえます。咳喘息では吐くときにピューという気管支狭窄音が聞こえます。百日咳の診断は喉をこすって細菌を培養したり、血液検査を2回行う必要があります。子供の百日咳は息を吸う時の音が「犬の遠吠え」様だったり、咳き込んで吐いてしまうなど特徴的であり、血液検査を行わずに診断できますが、成人の場合は症状がはっきりしないため、抗生物質を処方して効果を見ます(診断的治療)。抗生物質が無効の場合は咳喘息と考えます。
咳がひどいカゼの患者さんが増えています。マイコプラズマにも注意
■慢性副鼻腔炎と気管支拡張症を伴ない、湿性咳嗽を示す慢性咳嗽です。
■粘液線毛輸送系に最も大事な線毛細胞の線毛運動が障害されている場合や、
■小児期の肺炎の後遺症などによって生じることがあります。
■びまん性汎細気管支炎 ( Diffuse Panbronchiolitis: DPB ) は副鼻腔気管支症候群の特殊型と
位置付けられています。
■喀痰を伴なう慢性咳嗽、運動時・労作時の呼吸困難
■聴診:中から下肺野に肺雑音を聴取します
■アトピー性素因:なし
■両側肺野にびまん性に粒状陰影が散在しています。
■進行例では、気管支拡張像や下肺野のブラ(肺嚢胞)
■閉塞性換気障害(一部は混合性肺機能障害)
■肺活量は正常だが、1秒率や1秒量の低下
■正常肺機能
■血液ガス:低酸素血症をみとめます
■胸部CT検査
両肺野のびまん性小葉中心性粒状陰影
■血液検査
寒冷凝集素価の高値、血清IgA高値
■気道過敏性:なし
■咳感受性:なし
■14員環マクロライド系薬剤(エリスロマイシン、クラリスロマイシンなど)が中心
■マクロライド少量持続療法で改善することが多いが、一部に難治性の例も認められる。
使用される場合は、アジスロマイシンやクラリスロマイシンといった薬剤が用いられることが多いです。
■アトピー性疾患を持っておられる方、過去にもっておられた方及び、今後発症する可能性のある方に認められ、8週間以上続く乾性咳嗽を示す。
■咳喘息と異なり、中枢気道に異常を認める病気です
■喘鳴なし、呼吸困難なし
■咳嗽:夜間(特に就寝時、夜中から早朝、起床時などに多い)
冷気や暖気の吸入、受動喫煙、エアコンの風、線香の煙、化粧・香水、電話、運動など
■聴診:異常なし
■血液検査:アトピー性素因(末梢血好酸球数、血清IgE値、特異的IgE抗体)が陽性
■肺機能検査:異常なし
■気道過敏性:認めない
■咳受容体感受性の亢進を認める
■抗アレルギー薬(ヒスタミンH1遮断剤)
■ステロイド吸入薬あるいは内服薬
■長期的治療は不要である。咳喘息のように、気管支喘息に移行することはない。
慢性咳嗽の原因疾患として、本邦では約半数を占める。診断基準は ..
7月中旬以降、咳がひどく長引く患者さんが多く来院されています。4月ぐらいにも咳がひどい人が多い印象がありましたが、また増えてきているように感じています。結果的に単なるカゼだったという人も多いですが、なかなか良くならないケースの中にマイコプラズマに感染している人もチラホラ増えています。今回は、このような状況についてお伝えし、マイコプラズマ感染症について、また咳がひどい人の治療選択枝について解説いたします。
クラリスロマイシンは、エリスロマイシン無効例のみ使用する。 喉頭アレルギー
まず、発作時の治療は基本的には短時間作用型気管支拡張剤(メプチン)と全身性ステロイド(小児だとリンデロンシロップなどの内服、成人だとプレドニンが主流)やクラリスロマイシン(抗生剤)を組み合わせて治療を行います。安定時の処方に長時間作用型気管支拡張剤(ホクナリンテープや吸入薬)の使用がなければ、同時に開始されることが多いです。
抗ヒスタミン薬とクラリス少量持続療法を追加したところ、痰も改善した。 最終診断: 気管支喘息+副鼻腔炎、後鼻漏
咳喘息は気管支喘息の一歩手前の状態です。咳のみの症状で、気管支喘息のようなゼーゼー・ヒューヒューという喘鳴を認めません。咳が出だすと止まらない、夜間の咳、明け方の咳、会話で咳、笑って咳、冷気で咳、エアコンで咳、ラーメンの湯気で咳など軽度の刺激でもせき込むのは気管支喘息同様です。咳は激しく、肋骨を打撲したり、尿失禁することもあります。30%は気管支喘息に移行しますので、咳喘息のうちに治療することが重要です。咳喘息の診断のために、問診、聴診の後、レントゲン検査で、肺がんや結核、肺炎などの怖い病気を否定させていただきます。その後、肺機能検査で肺活量や1秒量、肺年齢を測定、呼気中一酸化窒素濃度測定(FeNO)で気道の炎症状態を把握、モストグラフで気道抵抗を測定させていただき、気道閉塞の状態を検査します。また、血液検査で、アレルギー検査をさせていただくこともございます。
NSAIDsに起因するアスピリン喘息 | 2020年 | 記事一覧 | 医学界新聞
・気管支拡張薬を使用しても改善に乏しい場合には長期管理薬(フルタイド+ホクナリンテープやアドエアかフルティフォーム)などを使って効果を確認する。
咳は初発症状出現後3~5日から始まることが多く、当初は乾性の咳であるが ..
気管支喘息はゼーゼー・ヒューヒューという喘鳴を感じる場合と咳が主症状となる場合があります。咳が出だすと続く、話をすると咳き込む、走ると咳がでる、夜間ふとんにはいると咳が出る、アルコールを飲んだ後に咳が続くなどのお話から気道が過敏になっていると判断し、丁寧な聴診、胸部レントゲン、肺機能検査、呼気中一酸化窒素濃度測定(FeNO)、気道抵抗(モストグラフ)、血液検査から気管支喘息と診断できます。外来で処方させていただき、自宅で毎日できる簡単な吸入薬(吸入ステロイド)が有効ですが、吸入方法がきわめて重要ですので、吸入方法もご説明させていただきます。ステロイドと聞くと副作用が心配となる方もいらっしゃいますが、内服ではありませんので、糖尿病や骨粗鬆症、免疫低下などの全身性の副作用を心配する必要はありません。患者様によっては、声が枯れるとおっしゃる方もいらっしゃいますが、吸入ステロイドの種類を変更することで、声枯れも改善することが多いと思います。呼吸器専門医およびアレルギー専門医である私自身が吸入ステロイドを吸入しておりますし、家族も吸入しております。
喘息とマイコプラズマ感染症の関連性と治療について | 希望が丘
吸入ステロイドを最大量使用しても発作を繰り返す患者様には、以前は経口ステロイドを必要最小量だけ処方させていただきました。このような難治性喘息の患者様には、生物学的製剤という医療最前線の治療もクリニックで可能です。血液検査での好酸球、lgEというアレルギーの数値と、呼気中一酸化窒素濃度測定(FeNO)の値から、ヌーカラ、ファセンラ、ゾレア、デュピクセントなどの生物学的製剤を検討します。高価な治療になりますので、高額療養制度の利用をご相談させていただくこともございます。
心臓病・悪性腫瘍(がん)・けいれん性疾患・血液疾患・ぜんそく・脳卒中・梅毒等に関する内容
■中枢気道から末梢気道に至る広範囲に、アレルギー反応に関与す
る好酸球が出現しています。
■主体は気道平滑筋の収縮です。咳受容体の感受性はありません。
■原則的に乾性咳嗽
咳嗽のでる時間帯:ほとんど夜間(特に、就寝時、夜中から早朝、起床時などに多い)
咳嗽の誘因
冷気や暖気の吸入時、受動喫煙、線香の煙、香水・化粧品、会話、電話、運動など
■喘鳴(ヒーヒー、ゼーゼーなど)や呼吸困難発作は認めない
■アトピー疾患(気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚 炎、蕁麻疹)の家族歴が認められる(40-100%)
■聴診:呼吸音は正常。しかし、頑張って息を吐いてもらうと咳が 出やすい
■胸部XP:異常なし
■血液検査:アトピー素因の検査(末梢好酸球数、血清IgE値、特異 的IgE抗体が陽性のことが多い)
■肺機能検査:肺活量や1秒量、1秒率は正常。末梢気道障害の指標 が低下することがある
■気道過敏性:軽度亢進のみ
■気道可逆性:軽度認められるのみ
■気管支拡張剤
■ステロイド剤(吸入、経口剤)
■長期管理:咳喘息患者さんの約30%(10-40%)が3年くらいで 気管支喘息に移行することがある
■吸入ステロイド剤の早期導入、長期管理が必要
このためCYP3Aの働きに関係するお薬には、併用に注意が必要です。 【併用注意:CYP3Aを阻害するお薬】
安定期の治療を子供に受けさせるには保護者の理解が必要になりますが、本当にこれが難しいのです。症状がないのに続ける必要性があるのか?という質問をほぼ100%の確率でされます。答えとしては喘息と診断された場合は必要です。症状があってもなくても喘息は喘息と回答します。症状がある時だけ治療をすると言った間違った治療を継続すると喘息によって空気の通り道である気管支が傷害され喘息が重症化していくのです。