セロトニンは、脳から分泌される睡眠ホルモンであるメラトニンの原料となる。
米ハーバード大の研究によると、夜間に100ルクス程度の薄暗い光を浴びるとメラトニンの分泌が約90%抑えられ、3ルクス程度でも約10%抑制されるとの結果が出ている。ちなみに月明かりは1ルクスほど、一般的な部屋の明るさは100~200ルクスほどだ。
☆メラトニンホルモン:夕方分泌され、睡眠を促進したり、心の安定を ..
今回は、このようにアメリカではとてもポピュラーな「メラトニン」の驚くべき健康効果や抗がん作用についてご紹介します。
メラトニンは主に松果体という脳の真ん中辺りにある器官で産生・分泌されるホルモンです。睡眠の質や長さを改善するだけでなく概日リズムを調整する働きがあり、副腎や甲状腺、性ホルモンなど多くの他のホルモンにも影響を与えます。合成や分泌は暗闇で促進され、光やカフェイン、アルコール、タバコ、降圧薬やスタチンなどで抑制されます。
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無糖のココアにはちみつや黒砂糖で少し甘味をつけ、低脂肪牛乳を利用するとヘルシーなドリンクになります。
奈良県に住む40歳以上の男女2947人を対象に、寝室の明るさを測って調べた。夜の寝室が明るい人たち(平均照度4ルクス以上、上位25%)は、暗くしている人たち(平均照度0.2ルクス未満、下位25%)に比べ、BMI(体格指数)、腹囲長、中性脂肪、LDL(悪玉)コレステロール値が高い値を示した。
認知症予防やエイジング対策に期待?『メラトニン』の分泌を促そう
ただメラトニンは明るい光によって分泌が止まってしまいます。朝、しっかり太陽の光を浴びることでメラトニンがストップするのは目が覚めるからいいのですが、夜、スマホなどのブルーライトをずっと見ていると睡眠に悪影響を及ぼしてしまいます。
成長ホルモンは、成長期に身長を伸ばし骨格を形成したり、骨と筋肉を丈夫にしたりします。寝ている間に分泌され、細胞を修復して若さを保つことから「若返りホルモン」とも呼ばれています。また免疫力を高め、脂肪を分解し、肌の新陳代謝を活発にします。
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メラトニン値は思春期に入る前にピークを迎え、30代でピークの3分の1、50代になると6分の1程度にまで減ってしまうと言われています。メラトニンのサプリメントを飲み始めると、子どもの頃のように鮮やかな夢を見ることがあるのはこのためです。はじめは変に感じるかもしれませんが、数日で慣れるのでご安心下さい。
大林さんは、睡眠環境の指導にも力を入れる。「夜は暗くして寝る、スマホを寝室に持っていかないなど『要するに原始人のような光の浴び方をすると健康になる』と指導している」と話す。
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セロトニンという神経伝達物質がありますが、時差ぼけ改善の有効な睡眠薬として注目されているメラトニンはこのセロトニンからできます。
この物質は落ち込んだ気分を活発にして、リラックスさせることでも知られています。多くある神経伝達物質なかでも特にセロトニンの脳内での量と私たちの気分とに深い関係があるのです。
アディポネクチンが減少する原因の1つとして肥満による内臓脂肪の過密状態が互いの脂肪組織を圧迫 ..
そして、セロトニンは脳の松果体(しょうかたい)でメラトニンというホルモンとなります。メラトニンは夜暗くなると分泌され、体温を下げて眠りにつかせる役目をするので、体内時計を正常なはたらきにリセットしてくれます。
脂肪肝の症状が軽減されることを示しています 5), 6)。 オウトウから摂取した抗 ..
日本ではメラトニンに限らずホルモン類のサプリメントの製造や販売が禁止されているため、内服する場合は個人輸入か医師の処方が必要になります。一方、アメリカではドラックストアなどで安価に手に入ることもあり、睡眠系サプリメントの棚はほぼほぼメラトニンあるいはメラトニンが入ったサプリメントで占められています。
・メラトニンは代謝を良くし、老化の防止や肌のハリにも関与しています
リオルダンクリニックでも実際ほとんどの患者さんががんの治療や転移予防、睡眠補助の目的でメラトニンを内服されています。私も時差ボケがなかなか治らずとても辛かった時にメラトニンを飲んでかなり助けられたのと、内服するとぐっすり眠れて疲れが取れる感じがするため、今では手放せないサプリメントの一つになっています。
脂肪蓄積を促す)」が増加。 これによって、からだが必要としている以上 ..
朝はコルチゾールの働きで血糖値や血圧が上がり、日光を浴びることでメラトニンの分泌が止まります。脳が働き始め、朝時ごろに覚醒度が最大になります。午前中はパフォーマンスが高まるため複雑な仕事に向いています。午後時ごろは心肺機能と筋力が最大になるので、運動に最適で、脂肪の燃焼もスムーズになります。時~時ごろ血圧も体温もピークを迎え、時ごろにメラトニンの分泌が始まります。
メラトニンは、脳にある松果体から周期的に分泌されるホルモンです。血液中のメラトニン濃度は、日中は低く、夕方頃に.
メラトニンは大変優れた抗酸化物質でもあります。抗酸化物質として有名なビタミンCは1分子でフリーラジカルを2個中和できる能力がありますが、メラトニンは1分子でなんとフリーラジカルを10個も中和することができます。メラトニンはアルツハイマー病などの認知機能の低下を抑えることで有名ですが、この脳神経の保護作用もそうしたフリーラジカル除去効果に由来すると考えられています。
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がん治療においても、例えば外科手術は免疫抑制を誘導するため、術後の腫瘍に対する免疫機能が低下し治療に悪影響を及ぼす可能性があります。ところが、メラトニンは急性炎症反応を抑えながら腫瘍に対する免疫反応に寄与し、免疫抑制を阻害すると考えられています。具体的には、下記のような報告がされています。
特に、オメガ3脂肪酸、ポリフェノール、メラトニンなどの抗酸化物質が豊富です。
スマートフォンやタブレット端末などの電子機器を寝室に持ち込まない。これらの液晶の光が脳を刺激し、メラトニンの分泌が抑制され、眠りが浅いなどの睡眠障害が起きやすくなる。眠るときにはスマートフォンなどの電源を切っておくことが大切だ。 こうした工夫をしても、質の良い睡眠を得られない場合は、睡眠補助薬や睡眠薬が必要となることもある。 しかし、ライト氏は「睡眠薬は常用すると耐性ができやすい。そのため飲み続けると高用量でないと効かなくなるおそれがあります。睡眠薬を利用するときは、必ず医師に相談するべきです」とアドバイスしている。 寒い季節はできるだけ動きたくないかもしれないが、運動を習慣化することで心身にもたらされる改善効果は大きい。日中に運動する人は良く眠れる傾向があることを示した研究が報告されている。 活発な運動によって、気持ちをコントロールする神経伝達物質のひとつ「ドーパミン」が分泌され、気分が落ち込んでいたり、イライラに悩まされているときに、症状を改善する効果を得られる。 日光のもとで早歩きするだけでも大きな違いがある。運動をすることで、爽快感や活動的な気分も得られる。運動をはじめることは、生活スタイルを改善するための第一歩になる。 ただし、運動によりアドレナリンやエンドルフィンなどの、体を覚醒させるホルモンの分泌も刺激される。ウォーキングなどの運動は、なるべく日中の早い時間に行うことが勧められる。 季節の変わり目に睡眠不足に陥りやすい原因のひとつは、「体内時計」の乱れだ。理化学研究所脳科学総合研究センターの研究チームは、冬に体内時計が乱れやすくなる理由を調べた。 人の体には「概日時計」と呼ばれる体内時計を調整する機能が備わっており、睡眠と覚醒や、ホルモン分泌のリズムを整えている。脳の視床下部にある「視交叉上核」と呼ばれる神経が、体中の概日時計をコントロールし、いわばオーケストラの指揮者のような役割を果たしている。 例えば時差ボケやシフトワーク、不規則な生活が続くと、気分がすぐれなくなったり、体調不良が起こるのは、視交叉上核がうまく働かなくなるからだ。暗い時間が長い秋や冬になり、この概日時計が日差しの明暗に同調できなくなると、生理機能に影響が出てくる。 体内時計を調整するために、午前中に起床して太陽の光を浴びる、規則正しい生活習慣が効果的だ。日差しが短くなり始める秋からは、ウォーキングや通勤時間などを活用し、積極的に朝の光を浴びると良い。 日中に太陽光を浴びるとセロトニンという物質が作られる。セロトニンは、脳から分泌される睡眠ホルモンであるメラトニンの原料となる。太陽の光が少ない冬の期間は、セロトニン減少が起きメラトニンが十分に生成されにくくなる。 メラトニンには、季節のリズム、睡眠・覚醒リズム、ホルモン分泌のリズムといった概日時計を調整する作用があり、不足することで変調をきたしやすくなる。うつ病や統合失調症などの疾患とも関連すると考えられている。
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メラトニンの様々な種類のがんに対する作用については多くの論文で証明されていますが、メラトニン単独または化学療法や放射線療法などの補助療法としての効果を調べた10件のランダム比較試験のメタアナリシスをご紹介します。
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このように単独でも抗がん・抗転移効果があるメラトニンですが、化学療法や放射線治療との併用によってこれらの副作用を減らしたり治療効果を高める可能性があります。例えば、シスプラチンによる急性腎症や乳がんに対する放射線誘発皮膚炎を抑えます。そしてラットの研究ではありますが、メラトニン投与群はER陽性乳がんに対するアドリアマイシンの感受性が高まり、QOLの改善もみられました。
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また、メラトニンの細胞内への取り込みは通常であれば膜受容体で媒介されますが、近年グルコーストランスポーターがメラトニンの細胞内への取り込みにおいて中心的な役割を果たしていることが明らかになっています。糖質などのグルコースはがんの進行を促進しますが、メラトニンはこのトランスポーターを介してグルコースと競合し、グルコースの細胞内への取り込みを阻害します。
糖質や脂質は脂肪に変わりやすい栄養素です。夜は活動量が少ないため ..
メラトニンには性ホルモンの抑制効果があるため乳がんや前立腺がんといったホルモン系のがんに効果的ですが、以上のような機序によりホルモン系以外のがんにも効果が期待できます。
それらの結果を受けて、研究グループは血糖値の変化とメラトニンの関係を調査。
食事からのメラトニン摂取と肝がん罹患との関連を評価する研究が、3万人以上の日本人を対象に行われた。その結果、メラトニンの摂取量が多いほど肝がんのリスクが低下することが明らかとなった。岐阜大学大学院医学系研究科疫学・予防医学分野の和田恵子氏らによる研究結果であり、「Cancer Science」に2月14日掲載された。
メラトニンは、概日リズムを調整し、睡眠を促す内因性ホルモンである。主に脳の松果体で生成されるが、体内組織に広く分布し、抗酸化、抗炎症、免疫調節などにも関与している。メラトニンは肝臓でも合成・代謝され、細胞保護や発がん予防などの作用があることも示されている。
一方、メラトニンは体外からも摂取される。医療上の用途は主に睡眠の調節に限られるが、肝がんなどの他疾患への臨床応用も期待されている。また、食品中にも含まれることが知られており、含有量が比較的多い食品として、野菜、植物の種子、卵が挙げられる。医薬品やサプリメントと比べると、食品中のメラトニン含有量はかなり少ないが、メラトニンが豊富な食品の摂取により血中メラトニン濃度が上昇することが報告されている。著者らは過去の研究で食事からのメラトニン摂取量が多いほど死亡リスクが低下することを示したが、メラトニン摂取量とがん罹患の関連についてはこれまでに研究されていない。
そこで著者らは、岐阜県高山市の住民対象コホート研究「高山スタディ」のデータを用いて、食事からのメラトニン摂取量と肝がん罹患との関連を検討した。研究対象は、1992年9月時点で35歳以上だった人のうち、がんの既往歴がある人を除いた3万824人(男性1万4,240人、女性1万6,584人)。食事に関する情報を食物摂取頻度調査票(FFQ)から入手し、食品中のメラトニン含有量の測定には液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析法を用いた。
その結果、対象者のメラトニンの主な摂取源は、野菜(49%)、穀類(34%)、卵(5%)、コーヒー(4%)だった。エネルギー調整済みのメラトニン摂取量の三分位で3群に分けて比較したところ、メラトニン摂取量の多い群は、女性が多い、糖尿病の既往歴がある、睡眠時間が短い、喫煙歴がない、コーヒーを1日1杯以上飲むなどの傾向が見られた。メラトニン摂取量の少ない群はアルコール摂取量が多かった。
平均13.6年の追跡期間中、189人が肝がんを罹患し、その内訳はメラトニン摂取量の多い群が49人、中間の群が50人、少ない群が90人だった。COX比例ハザードモデルを用いて、患者背景の差(性別、年齢、BMI、教育年数、糖尿病歴、身体活動、喫煙状況、アルコール摂取量、総エネルギー摂取量、コーヒー摂取量、閉経の有無、睡眠時間)を調整して解析した結果、メラトニンの摂取量が少ない群と比べて、中間の群と多い群では、肝がんのリスクが有意に低下する傾向が認められた(ハザード比はそれぞれ0.64と0.65、傾向性P=0.023)。性別による交互作用は見られなかった(交互作用P=0.54)。一方、メラトニンの前駆体であるトリプトファンの摂取量は、肝がんのリスクとは関連していなかった。
以上の結果について著者らは、さらなる研究で確認される必要があるものの、結論として「食事からのメラトニンの摂取により、肝がんのリスクが低下する可能性が示唆された」と述べている。